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日本が欧州に差をつけられているパフォーマンス分析とは?

(速報・読物)欧州サッカー界では、データ分析やパフォーマンス分析が日々進化を遂げている
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 ここ数年ドイツ代表を筆頭として欧州サッカー界では、データ分析やパフォーマンス分析が日々進化を遂げており、その役割の重要性が増している。

 英国内では、トップチームはもちろんのこと育成年代のアカデミーにもおいても分析チームが組織化されクラブ内での存在価値を高めている。現在イングランド二部に所属するQPR の育成年代にてパフォーマンス分析の責任者を務めるウェークフィールド氏に練習場にて話を伺った。

 「私が5年前チェルシーのアナリスト(分析官)からQPRのアカデミーへと移ってきた当時は、まだ何も整備されていない状況でした。そこから専門的な人材を採用し、ビデオやソフトウェアなどの機材を購入するなどして徐々に作り上げていきました。パフォーマンス分析は新しい分野であることはたしかです。現在はU-9からU-23までの年間300試合近いゲームを記録し、15歳の年代からはゲームにおけるスタッツ(プレー情報)を収集しています。」

 パフォーマンス分析官としての主な仕事は、試合前における相手チーム分析、試合中のデータ収集と分析、試合後のレポート作成、そして平日に行われる練習時の分析と大きく4つに分けられる。一般的にトップチームは、次節の対戦相手チームの分析にも時間を割くことになるが、育成年代となると若手選手や各年代のチーム分析などの自チームのことに焦点をあてられることが多い。

 ビデオ分析という言葉を聞くと、事前に撮影した試合のプレーシーンを一つずつ切り貼り編集して、ミーティング時に使用するというイメージがあるかもしれないが、それではすでに時代に取り残されている。

 現在は外部のデータ会社が提供するソフトウェアを使用し、プレーを細かくコード化し(タグ付け)、クラウドでその情報を可視化し、首脳陣、監督、選手達が共有できるように保存がされていく。

 イングランドサッカー協会のスタッフとして、国際大会にもアナリストとして参加しているウェークフィールド氏であるが、FA内においてもかなりの人材と資金が注ぎ込まれはじめ、その存在価値が高まっていると感じているようだ。

 「イングランドサッカー協会には、数十人の分析スタッフがおります。様々な役割がありますが、プレーを分析するために使用しているコード(タグ)は非常に細かく複雑です。数年前にイングランドのスタイルを示したイングランドDNAというものがあるのですが、それを基準として細かなコードが設定されています。QPRにおいても、独自のコードを設定しており、自分たちが求めるプレーができているかというプロセスを見極めるためにも非常に効果的なツールであると思っています。

 またQPRアカデミーでは、U-18とU-23のすべてトレーニングを撮影しているので、練習も分析対象になっております 。選手個人へ行うフィードバック、そして監督がどのような分析を行ってほしいかという会話、監督に対する助言など、現場のコーチ陣とコミュニケーションを取ることは非常に大事なことです。」

 日本は革新的な技術産業が非常に発達しているが、サッカー界に限っていえばそこまで多くの技術を活用できているとは言い難い。もちろん今回のパフォーマンス分析の分野だけで圧倒的な結果を求めることはできないであろうが、プレーモデルを定めた上で、その基準をもとにコード化を行い、練習と試合を分析する循環は、非常に重要なプロセスであることは間違いないだろう。

 自クラブもしくは日本サッカー界が、どのような選手を作り上げたいのか?どのようなチームとしてシーズンもしくは大会を戦っていきたいのかを明確に掲げ、それを10年以上かけてモニターし革新できるシステムが標準化されることを強く望む。(竹山友陽=ロンドン通信員)

[ 2017年12月9日 20:00 ]

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