【コラム】ジローラモ

無名カルピのセリエA昇格で一悶着

[ 2015年5月8日 05:30 ]

セリエA昇格を決めて喜ぶカルピの選手たち
Photo By AP

 欧州の14~15年シーズンも佳境に入りましたね。セリエAではユベントスが既にリーグ優勝を決め、セリエBではカルピというチームが1909年の創設以来初めて1部昇格の快挙を達成しました。

 カルピという名前は日本ではまったくなじみがないですね。それもそのはずです。エミリア・ロマーニャ州にある小さな街で、人口もわずか6万4000人ほど。セリエAに所属するのは、ほとんどが大都市に本拠を置くクラブで、こういった小さな街のクラブが昇格するのは本当に奇跡みたいなものです。

 なので、そんなカルピの昇格をめぐって、実は一悶着(もんちゃく)あったんです。ラツィオのロティート会長が、カルピが昇格を目前にした時に、あるクラブの会長に電話でこう言ったんです。「カルピのようなチームは価値がない。こんなチームが昇格したら、誰がテレビ放映権を買うんだ」。そしてこの会話の録音テープが暴露されたんです。ロティート会長はイタリアサッカー協会の幹部にも名を連ねており、大きな波紋を呼んだんですね。

 もちろん、ロティート会長の言葉には一理あります。今はテレビ放映権がクラブの経営を支える屋台骨となっており、もしカルピのような無名チームが昇格すれば、セリエA全体の価値が下がり海外に売れない可能性もありますから。難しい問題ですけどね。(ジローラモ=サッカーコメンテーター)

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