×

長友を右SBでも輝かせた!伊東との“化学反応” ブラジル戦で躍動35歳

[ 2022年6月8日 05:30 ]

6日のブラジル戦の前半、伊東からパスを受けた長友(中央)がペナルティーエリア付近でシュート性のクロスを放ち、相手ゴールを脅かす(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

 日本代表は7日、キリン杯ガーナ戦(10日、神戸)に備え、千葉市内で練習を行った。6日のブラジル戦は0―1で敗戦。FIFAランキング1位の強豪に押し込まれる中、右サイドバックで先発した長友佑都(35=FC東京)が躍動した。快足ドリブラー、ビニシウス(21=レアル・マドリード)を封じ、積極的な攻撃参加でゴール前に迫った。4大会連続W杯出場を狙うベテランが輝いた背景に迫る。

 ブラジル戦で、長友はビニシウスを封じた守備だけでなく、攻撃でもアピールした。酒井が負傷で招集されていないこともあり、今回右サイドバックでの出番が回ってきた。同ポジションでの先発は日本代表では7年ぶり。FC東京でプレーしているとはいえ、慣れない位置で輝いたのは右ウイング伊東の存在があったからだ。

 前半35分、右タッチライン際にいた伊東の内側を駆け上がり、パスを受けてクロスを上げた。後半13分には伊東とのワンツーで抜け出し、ゴール前に低いクロスを入れた。得点には結びつかなかったが、ブラジル守備陣に冷や汗をかかせた。

 主戦場としてきた左サイドバックでは南野と同サイドになることが多かった。南野は中央に切れ込むプレーが得意なため、長友はライン沿いにオーバーラップして攻撃に絡んだ。

 一方、伊東はサイドに陣取りドリブルで仕掛けるタイプ。ライン際からスタートする長友にとっては距離が近く数的優位をつくりやすい。ブラジル戦の長友と伊東のパス交換(成功のみ)は計14本で左サイドの計9本(中山→南野4本、南野→中山5本)を大きく上回った。特に長友→伊東は10本でチーム最多タイ。データも相性の良さを証明している。

 また伊東がサイドにいると中央寄りにスペースができるから、内側を追い越すインナーラップで局面を打開することもできる。アジアの強豪と対戦した1月27日の中国戦、2月1日のサウジアラビア戦、3月24日のオーストラリア戦では一度もなかったインナーラップがブラジル戦では2度。前半35分もその形で築いた好機だった。

 試合後、長友は「右も左もできると自信を持っていた。まだまだ自分はやれると感じさせてくれる試合だった」と胸を張った。右サイドバックにも酒井、山根らライバルがおりW杯メンバー入りに向けて安心できる状況ではない。それでも王国相手につかんだ手応えは小さくないはずだ。(データ提供・データスタジアム)

続きを表示

この記事のフォト

2022年6月8日のニュース