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中田浩二氏が見る“カタールへの道” 新たなサバイバルの始まり、予選の“苦労”どれだけ修正できるか

[ 2022年3月25日 05:30 ]

カタールW杯アジア最終予選B組   日本2ー0オーストラリア ( 2022年3月24日    シドニー )

<日本・オーストラリア>W杯出場を喜ぶ森保監督(左)と吉田(中央)=撮影・小海途 良幹
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 日本代表はW杯の出場権を獲得したが、選手は一人も「出場」を確定させていない。ここがゴールではなく、本大会へ向けた競争の新たなスタートで、これまで以上にし烈なサバイバルとなる。まずは29日のベトナム戦。消化試合ではなく、新たなスタートで、どれだけアピールできるかが重要だろう。この先、W杯までに国際Aマッチは少なく、実戦はあまりない。出た試合でどれだけチャンスをつかむかが勝負となる。

 本大会まで約8カ月だが、選手としてどれだけ成長できるか。予選で苦労した部分を、どれだけ修正できるか。最終予選を振り返れば、例えば球際の強さや決めるべきところで決める決定力など、まだまだ足りないものがある。個人で積み上げていけばチームの積み上げにもなるので、選手個々が所属クラブで意識してやっていくことが大切になる。

 ここまでのアジア予選はチームとして積み上げてきたものをベースに戦ってきた。ある程度は貢献度の高い選手が選ばれたが、この先は選手も監督もチャレンジできるところはしていくはず。メンバーもリセットではないが、新たな戦力を探していろいろな選手にチャンスが与えられるだろう。若い選手は急成長することもあるし、ベテランにも当然、可能性がある。

 特に東京五輪世代は三笘や上田、前田、久保、中山、堂安らが候補に名を連ねる。23人をどうマネジメントするか、森保監督の腕の見せどころともなる。早速ベトナム戦でどんな戦い方をするか注目したい。(スポニチ本紙評論家、元日本代表DF)

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2022年3月25日のニュース