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なでしこ 9大会連続のW杯出場決めた!“緊急出場”FW菅沢4発などタイに7―0完勝でアジア杯4強入り

[ 2022年1月30日 18:53 ]

女子サッカー・アジア杯準々決勝   日本7―0タイ ( 2022年1月30日    インド・ナビムンバイ )

<女子アジア杯準々決勝>タイ戦で先制ゴールを決め岩渕(右から2人目)と抱き合って喜ぶ菅沢(右から3人目)(ロイター)

 W杯予選を兼ねるアジア杯(インド)に臨んでいるFIFAランキング13位の女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」は30日、準々決勝で同38位のタイに7―0と勝利。準決勝進出を果たすとともに9大会連続9回目のW杯出場を決めた。

 オーストラリアとニュージーランドの共催となる2023年女子W杯は前回の大会から出場チーム数が24から32へ拡大。アジアのW杯出場枠は開催国のオーストラリアを含め最大8チーム(2枠はプレーオフ枠)にまで増え、このアジア杯ではオーストラリアを除く5チームと大陸間プレーオフに回る2チームを決める。そのため、この準々決勝に勝利し4強入りすればW杯出場権が獲得出来る。

 アジア杯3連覇とW杯切符獲得を狙う日本は1次リーグC組を2勝1分けで首位通過。新型コロナウイルスの陽性反応があって隔離されていた絶対的エースのFW岩渕真奈(アーセナル)を欠きながらも、第1戦のミャンマー(〇5―0)、第2戦のベトナム(〇3―0)と2連勝。韓国との第3戦では岩渕が戦線復帰しベンチ入りしたが“温存”され、1―1と引き分けていた。

 W杯出場へ王手をかけて臨んだタイ戦で日本はFW岩渕をスタメン起用。今大会初出場となる岩渕は前半14分にPKのチャンスを得るが、相手GKにシュートを止められ失敗してしまった。

 それでも前半9分に足を痛めたFW田中美南(INAC神戸)に代わって途中出場したFW菅沢優衣香(三菱重工浦和)が奮起。同27分、左サイドMF宮沢ひなた(マイナビ仙台)からのグラウンダーのクロスに、絶妙なポジション取りから豪快なスライディングシュートでゴールネットを揺らし、今大会初ゴールとなる先制点を奪った。

 さらに前半アディショナルタイムに追加点。ワンタッチパスの連続からFW岩渕が右サイドDFラインの裏へ飛び出すと、中央へグラウンダーのクロス。ボールは相手DFに防がれたが、こぼれ球をMF宮沢が押し込み2点目を決めた。

 後半開始から日本は2枚替え。FW岩渕とMF長谷川唯(ウェストハム)がベンチへ下がり、MF猶本光(三菱重工浦和)とFW植木理子(日テレ東京V)が投入された。

 すると後半3分、FW菅沢がポストプレーから3点目をアシスト。左サイドからのクロスボールをペナルティーエリア中央で胸トラップし、走り込んできた味方へ優しく転がすパス。これをMF隅田凛(マイナビ仙台)が豪快にネットへ突き刺し追加点が決まった。

 FW菅沢は同20分にもPKでこの日2点目となる追加点。同30分にはFW植木のゴールもアシスト。なおも同35分には豪快なミドルシュートを決めハットトリックを達成。さらに同38分にも追加点を決めるなど“緊急出場”ながら4得点2アシストの大活躍で大勝に貢献。“最低限のノルマ”である4強入りを果たし、次なる目標は大会3連覇に絞られた。

 なお、2月3日の準決勝では中国―ベトナム戦の勝者と対戦することになる。

 ▼アジア杯でのW杯切符の行方 4強入りを決めた日本に加え、準々決勝でオーストラリアを1―0と下した韓国が出場権を獲得。この後に行われる中国―ベトナム戦、台湾―フィリピン戦の勝者2チームも出場権獲得へ。W杯ストレートインは5枠のため残り1枠と大陸間プレーオフ進出となる2チームを決めることになり、準々決勝の敗者のうちオーストラリアを除いた3チームが1回総当たりで対戦へ。その最上位チームが5枠目のW杯切符を獲得。それ以外の2チームが大陸間プレーオフに回ることになった。

 ◆熊谷紗希 まずはホッとしていてW杯出場を決められたのは良かったです。まだここから大会は続くので、23人全員の力で優勝目指して頑張りたいなと思います。

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