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小野伸二と宮本恒靖が語るカズの生きざま 「サッカーが注目される先頭を常に走って」

[ 2021年12月20日 16:20 ]

スペシャル対談に臨んだ宮本恒靖氏(左)と小野伸二
Photo By スポニチ

 1月24日から配信されるWOWOWサッカー特別番組「宮本恒靖×小野伸二スペシャル対談~世界を知る男たち 最先端の欧州と日本の未来~」の収録が20日に行われ、元日本代表DF宮本恒靖氏(44)と元日本代表MF小野伸二(42=札幌)が収録後の囲み取材に応じた。

 サッカー界をけん引してきた2人は、年明けにいよいよW杯イヤーを迎える日本代表について言及。期待を込めてエールを送った。

 現役時代は日本代表の主将を務め、02年日韓大会と06年ドイツ大会でW杯に出場した宮本氏は、6試合を終えてグループ2位に付けるアジア最終予選を振り返り、「初戦の結果が良くなく、(以後)試行錯誤して全員で作り上げてきたサッカーがある。そのレベルを上げていくこと。あとはゴールにどんどん向かい、失ったボールをすぐに取り返そうとするシーンがたくさん見られるので、精度を上げていってもらえれば」と今後の戦いに期待。注目の選手にはDF冨安健洋(23)を挙げ、「アーセナルで存在感をどんどん出してきている冨安選手がどこまでいくのかなと思いながら見ています」と明かした。

 18歳で日本代表デビューし、日本がW杯に初出場した98年フランス大会から3大会連続で出場した小野は「理想的には見ていて楽しいサッカーをしてほしいが、それだけでは勝てない。どうしたら勝てるのかをみんなで共有しながらやっていく中で楽しそうなプレーが生まれてきたら嬉しい」と話した。着目するのは「全員」。「選ばれた選手みんなが自覚を持って、“日の丸を背負っているんだ”という強い責任感を持って戦ってくれることを期待している」と力を込めた。

 また、2人は来季も現役を続ける横浜FCのFW三浦知良(54)についても語った。カズには現在、移籍先の最有力候補に挙がるJFL鈴鹿を筆頭に、同じくJFLのFC大阪やJ2琉球、関西1部のおこしやす京都、関東2部の南葛SCなど複数のクラブが獲得に乗り出している。

 宮本氏は「サッカーが注目される先頭を常に走ってこられている」とカズの存在に感謝した。自身は中学2年生のときに、当時読売クラブでプレーしていたカズにサインをもらいに行ったという。そのときは「サインは危ないからダメだよ」と断られてしまったというが、「スター性というものが常にずっとある。そういったものが憧れの対象だった。(今も)ずっと変わらない」と語った。

 小野は「僕らからすると雲の上の存在」と表現。「僕らより下の世代が一緒に食事してもらったりしているのをインスタグラムとかで見てしまうと、なんで積極的に行けなかったんだろう、後輩たちがうらやましいな、っていう気持ちで僕ら年代はみんな思っていました」と告白した。

 自身は42歳。カズのように50歳まで現役を続けるかを問われると、「いやぁ…凄いっすね」と改めてカズの意欲に思いを巡らせて感慨にふけり、「自分もサッカーが好きだって気持ちは誰よりも強いって思っていますけど、カズさんの気持ちって僕らが思っている以上なんだろうなって。僕以上に思えるって、どれくらいなんだろうって」とぽつり。「また来年も元気にサッカーをやっている姿が見られるのは楽しみですし、それが一つの刺激になる。サッカーに対する情熱も負けないように持ち続けたい」と力を込めた。

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2021年12月20日のニュース