×

浦和GK西川 天皇杯決勝へ史上初6戦連続完封Vに照準!「阿部さんにカップを」

[ 2021年12月19日 05:30 ]

ボールをキャッチする西川(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

 天皇杯決勝は19日、国立競技場で3年ぶり8度目の優勝を狙う浦和と初優勝を狙う大分の顔合わせで行われる。国立での公式練習後、オンライン取材に応じた浦和GK西川周作(35)は、101回目を迎えた伝統の大会で史上初となる6戦連続無失点の戴冠に照準。今季限りで引退する元日本代表MF阿部勇樹(40)と戦う最後の一戦に大記録で花を添える。

 国立の芝に足を踏み入れた瞬間、西川はイメージした。歓喜に沸く赤きサポーターに向け、阿部が高々とカップを掲げる姿を。「ピッチは素晴らしいコンディション。お客さんが入ってる雰囲気で練習できました。阿部さんがカップを掲げる姿をイメージしながら試合をしたいと思う」。目指すは最多タイ8度目の頂点だけだ。

 冒頭15分公開された公式練習に阿部の姿はなかった。だが西川は言った。「阿部さんはこの1週間、ずっと声を出し続け、みんなを盛り上げる立ち振る舞いをしてくれた。クラブに対する思いが強い分、力になってくれた。そして“とにかく楽しもう”と」。優勝すればACL切符にも繋がる。例え、メンバー入りが叶わなくとも、最後の1分1秒まで共に戦う。

 100回を超す伝統の大会で大偉業も見据える。ここまで5戦連続完封。「6戦連続完封V」となれば史上初の快挙となる。これまでは75年度大会で日立製作所が達成した4戦連続の無失点Vが最高記録だった。今季はリーグ戦でも年間17戦無失点のクラブ新記録を樹立した。GKとして再び新たな金字塔を打ち立てる。

 「新しい国立は初めて。ピッチは少し堅くボールが走る。太陽も少し眩しいかな」。自身初の国立に興奮を覚えながらも冷静に特長をチェックした。相手は古巣の大分。「大分は(今季限りで退任の)片野坂さんに、自分たちは阿部さんにカップを掲げさせたい。より思いが強い方が勝つと思う」。笑顔が代名詞の守護神は表情を引き締めていた。

 【データ】天皇杯の無失点優勝は過去5チームしかない。試合数は1921年度東京蹴球団が1、27年度の神戸一中クが3、37年度慶大が2、75年度の日立製作所が4、そして昨年度の川崎Fは2。浦和が6試合で達成すれば史上最多となる。

続きを表示

2021年12月19日のニュース