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田中碧 新天地・独2部デュッセルドルフでの現状吐露、目指すのは「誰かがいなくても輝けるような選手に」

[ 2021年11月2日 23:33 ]

ドイツ2部デュッセルドルフの日本代表MF田中碧
Photo By スポニチ

 ドイツ2部デュッセルドルフの日本代表MF田中碧(23)が2日、オンラインで取材に応じ、欧州の舞台で戦う自身の現状について語った。「ドイツのサッカーには苦しんでいるので、そこをまずは乗り越えることが必要。それが1点取って良いきっかけになるのか、自分が試合に出続けることで成長していくのか分からないですけど、ピッチに立たなきゃ始まらないとは思うので、もっとこのサッカーに適応していかなきゃいけない」と力を込めた。

 今夏に川崎Fからドイツ2部デュッセルドルフへ移籍。ここまでは9試合に出場も、本人は葛藤の日々を送っている。現在自身に求められているのは、得点であり、セカンドボールを拾うことといった「今まで自分が意識してなかったこと」だという。「日本でやっていたプレーが必要とされていないというか、それをしなくても点は入るし、ゴールは守れるので。自分がやってきたことは別に間違っていないですけど、ただ今までやってきてなかったことが求められている」

 古巣である川崎Fでは、“止める”や“蹴る”といった技術を磨いてきた。田中は自身が日本で取り組んできたプレーを「誰かがいなければ成り立たないプレー」と表現し、さらにこう続ける。

 「僕はサイドでボールを受けて2人、3人を抜いて点を決めるとか、ゴール前で動きだして点を決めるタイプじゃない。誰かがいて、そこに自分がパスを出して、“これが田中碧だね”と。誰かがいるから、その人のためにプレーをして自分は生きてきた選手なので。こっちに来てそういうプレーをできるときもあれば、できないときもある。だからこそ今までやってきたプレープラス、田中碧個人として、誰かがいなくても輝けるような選手にならなきゃいけないとすごく感じる」

 誰かがいなくても輝く自身の強みとは何か。田中はボランチとしての理想像の例に、日本代表MF遠藤航(28=シュツットガルト)の守備力や、ドイツ代表のレオン・ゴレツカ(26=Bミュンヘン)の得点力を挙げた。

 そして、彼らのすごさを肌感覚で理解しているからこそ、「ボランチとして海外で戦っていくのは、こっちに来て改めて言語も含めて大変だなと感じている」。それでも田中は「今はもちろん苦しんでいますし、自分の思うようなプレーをできていないのは自分自身が一番分かっていますけど、ただ乗り越えていけると思う。もっともっと成長できると感じている」と新天地でのレベルアップを見据えた。

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2021年11月2日のニュース