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「爆撃機」ゲルト・ミュラー氏死去 W杯通算14得点、ブンデス最多365ゴール

[ 2021年8月15日 22:23 ]

2006年6月、ドイツW杯のイベントで「ゴールデンブーツ」トロフィーを紹介するゲルト・ミュラー氏(AP)
Photo By AP

 「爆撃機(デア・ボンバー)」と呼ばれた元西ドイツ代表FWのゲルト・ミュラー氏が死去したと、バイエルン・ミュンヘンが15日に発表した。75歳だった。2015年にアルツハイマー病を患い、長く闘病を続けていた。昨年は危篤状態になったことも報じられていたが、15日早朝に息を引き取った。

 代表通算62試合出場で68得点を誇るミュラー氏は、W杯でその驚異的な決定力を見せつけた。西ドイツが3位となった1970年メキシコ大会は、10得点で得点王に輝いた。自国開催となった74年の西ドイツ大会では、ヨハン・クライフを擁するオランダとの決勝戦で前半43分に決勝ゴールを挙げるなど4得点。「皇帝」と呼ばれたフランツ・ベッケンバウアーとともに、母国を2度目の世界一に導いた。W杯通算14得点は、2006年ドイツ大会でロナウド(ブラジル)が更新するまで個人通算最多だった。

 ミュラー氏は名門Bミュンヘンでも、公式戦607試合に出場して566得点。ドイツ1部リーグでは歴代最多となる365ゴールを挙げている。4度のリーグ制覇や3度の欧州チャンピオンズカップ(現欧州CL)優勝など、数々のタイトルをもたらした。現役引退後は指導者となり、BミュンヘンのBチームなど指導。ドイツ代表MFトーマス・ミュラーらを育てた。

 Bミュンヘンのオリバー・カーンCEOは、「彼はバイエルンの歴史の中でも最も偉大なレジェンドの1人であり、その功績は比類なきものだ。バイエルンとドイツサッカー全体の偉大な歴史の一部として、永遠に語り継がれるだろう。ゲルトは永遠に心の中にいる」との声明を発表した。

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2021年8月15日のニュース