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なでしこ岩渕 五輪へGO砲!背番号10の自覚“マナドーナ”4戦連発締め

[ 2021年7月15日 05:30 ]

国際親善試合   日本1ー0オーストラリア ( 2021年7月14日    サンガS )

後半、PKでゴールを決め喜ぶ岩渕(左から2人目)(撮影・西海健太郎)
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 東京五輪サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」が、本番前最後の親善試合でオーストラリア代表に1―0で勝利した。0―0の後半9分にエースFW岩渕真奈(28=アーセナル)が決めたPKが決勝点。4試合連続ゴールはなでしこジャパンでは最多タイ。大会前に高倉麻子監督(53)から背番号10を託された“マナドーナ”が、21日の1次リーグ初戦カナダ戦(札幌ドーム)へ弾みをつけた。チームは15日に直前合宿で札幌入りする。

 “マナドーナ”が、東京五輪への号砲を上げた。0―0の後半9分。FW岩渕がPKを冷静に左隅へ流し込んだ。澤穂希らが背負った背番号10のデビュー戦で、澤に並ぶ4戦連発。「特別な番号であることは間違いない。内容に満足していないが、結果的には良いスタートが切れた」とうなずいた。

 2010年の東アジア女子選手権で当時16歳ながら代表デビュー。変幻自在のドリブルから「マナドーナ」と呼ばれ、11年W杯ドイツ大会優勝、翌12年ロンドン五輪準優勝と輝かしい実績を誇る。だが、ドイツでは13年から4年間で右膝じん帯を3度負傷。17年3月に膝の治療に専念するため、Bミュンヘンとの契約を解除した。

 ケガに苦しんできたエースも今回、世界大会で初めて万全な状態で臨む。「苦しんだことを含め、それがあったからこそ今の自分がある」。近年は澤のように周囲を生かすプレーも目立ち始めた。高倉監督も「ここしばらくの言動で強い自覚を感じた」と、東京五輪のタイミングで伝統の番号を託した。

 新型コロナウイルスの影響でマッチメークに苦労したが、五輪前最後にFIFAランキング10位の日本より上である9位のオーストラリアとの対戦。昨年3月のシービリーブス杯以来約1年4カ月ぶりとなる格上の激しいコンタクトに課題も見えたが、岩渕は「あと1週間あるので、もっとコンディションを上げていきたい」と夏の大舞台を見据えた。

 ▼高倉麻子監督 前半は少し硬さが目立ちましたが、後半はゲームの強度に慣れて自分たちの流れもつくれた。本番前に世界トップのスピード、パワーを体感できて良かった。初戦は全力で勝ち点3を奪いにいきたいです。

 《4戦連発は8人目》FW岩渕が6月10日のウクライナ戦、13日メキシコ戦、非公開で行われた16日メキシコ戦に続き4試合連続ゴール。現監督の93年高倉麻子、03年澤穂希らに並ぶ史上8人目の連続試合得点記録となった。

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2021年7月15日のニュース