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大分MF井上健太 圧巻の加速力で右サイドから駆け回る

[ 2021年2月18日 05:30 ]

26日開幕 J1注目の新戦力(13)

大分21年陣容
Photo By スポニチ

 爆発的なスピードと推進力あるドリブルを武器に、大分MF井上が新たな右サイドの起爆剤として名乗りを上げる。

 昨季、サイドで躍動しチーム最多の8得点を挙げた田中達也(浦和へ移籍)を上回るスピードは、GPS計測で時速34キロ。100メートル換算で10秒58に相当する加速力を一歩目から最大限に出力できる“切れ”は圧巻だ。

 昨年2月に福岡大から加入が内定。特別指定選手としてリーグ戦6試合、カップ戦2試合に出場も、ミスを恐れてプレーが萎縮した。持ち味の思い切りの良さも影を潜め、片野坂知宏監督から「チームのために戦っていない」と名指しで叱責(しっせき)されるほどだった。

 「全く活躍できなかった。充実感を得られずに悔しさしかなかった」。雪辱を胸に大学に戻った後は、約5キロの減量に成功。スタミナと切れを増した。大分の映像を見てオフザボールの動き、スピードの生かし方、サイドからのクロスの上げ方を研究。卒論も「大分がJ1に居続けるための条件」をテーマに細かく戦術を分析した。

 目標は大学の先輩で、スピードという同じ特長を持つFW永井謙佑(FC東京)。「特長を攻守でチームのために還元する犠牲心が凄い」と尊敬する。

 ウイングバックやシャドーでの出場が濃厚なプロ1年目は「与えられたポジションでの役割をどれだけ遂行できるか」に全力投球。主力が多く抜けたチームで「自分たちが新たな大分の歴史を刻む一角を担いたい」と意気込む。チームの未来を切り開くため、その快足で旋風を巻き起こす。

 ◆井上 健太(いのうえ・けんた)1998年(平10)7月23日生まれ、横浜市出身の22歳。4歳上の兄の影響で小1からサッカーを始める。大崎SC―横浜ジュ二オールJY―立正大淞南―福岡大。中2の時に大会会場のトイレで立正大淞南の南健司監督に偶然出会い、島根県にある同校への進学を決意。高3で総体、全国選手権に出場。大学1年で全日本大学選抜入り。1メートル70、65キロ。利き足は右。

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2021年2月18日のニュース