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川崎F 初陣即王手!J1ワンツー激突で“特別なシーズン”総決算へ いざ元日決戦

[ 2020年12月28日 05:30 ]

天皇杯準決勝   川崎F2―0秋田 ( 2020年12月27日    等々力 )

<川崎F・秋田>前半、ゴールを決める川崎F・三笘(中央)(撮影・西海健太郎)
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 27日に準決勝2試合が行われ、初登場したJ1覇者の川崎FがホームでJ3を制した秋田を2―0で撃破し、4年ぶり2度目の決勝進出を決めた。前半39分に大卒新人のMF三笘薫(23)が先制点、後半38分にMF田中碧(22)が直接FK弾を決めた。今季限りで引退する元日本代表MF中村憲剛(40)の本拠ラストゲームを白星で飾り、初優勝とクラブ史上初の同一シーズン複数タイトル獲得へ、元日の決勝でG大阪と対戦する。

 試合終了の笛が鳴ると、イレブンはホッとした表情で勝利をかみしめた。相手は失うものがないJ3秋田。自陣を守備で固めながら、徹底したロングボール&速攻を仕掛けてきた。それでも鬼木監督が「じれずにやってくれた」と振り返ったように、リスクを最小限に抑え、最後はJ1王者のプライドでJ3王者を力でねじ伏せた。指揮官も「全員の力で勝ちきってくれた」と安堵(あんど)の表情だ。

 原動力となったのが東京五輪世代の2人。まずは三笘だ。前半39分、大島の縦パスに反応。最後は落ち着いて右足でゴール右に流し込んだ。リーグ戦では新人最多となる13得点に加え、リーグトップの12アシストを記録。MVPこそ1票差で譲ったが、プロ1年目でまさにMVP級の活躍。この試合でもその実力の違いを見せ、チームを勝利にけん引した。さらに後半38分には「キックキャラじゃない」と謙遜する田中が自身プロ初の直接FK弾。試合を決めた。

 今季限りで引退する中村にとって本拠ラストだった試合を白星で飾り、今シーズンの目標に掲げた「複数タイトル」まであと1勝。出場こそ後半41分からだった背番号14だが「選手としてここに来るのはもうない。全部を焼き付けようと思った」と振り返り、元日の決勝へ「勝って完結させたい」と宣言。記念の第100回大会で、舞台は中村にとって最初で最後の新しい「国立」。チームはレジェンドの門出に最高の舞台を整えた。

 ▽第100回天皇杯の方式 新型コロナウイルスの影響による日程短縮で、出場をJリーグ4チーム、47都道府県代表、アマチュアシードの計52チームに縮小。J以外で勝ち残った2チームとJ2、J3各優勝チームが準々決勝を戦い、その勝者とJ1優勝、2位チームが準決勝で対戦。結果的に、全て上位カテゴリーのチームが勝ち上がった。

 《ACL繰り上げ 名古屋本戦、C大阪POから》すでに来季ACL出場権を持つJ1上位2チームが決勝に進出したため、天皇杯優勝チーム枠との重複が確定。繰り上がりでリーグ3位名古屋の同本戦からの出場と同4位C大阪の同プレーオフ出場が決まった。

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