J2福岡　昇格へ執念ドロー!終盤3分間で2発　同点弾のFW遠野「理想の展開で取れた」

明治安田生命J2第39節   福岡2―2金沢 （ 2020年12月6日    ベススタ ）

　J2福岡が2点差を追いつく執念を見せた。1点を返し追い上げムードが高まった後半42分。FW遠野が起死回生の同点ゴールを叩き込むと感極まった表情で天を仰いだ。

　1点差に迫る田辺のゴールから3分後。自ら中央をドリブルで上がり左の田辺に渡すと、折り返しのパスを左足で完璧に決めた。9試合ぶりのゴールに「理想の展開で点が取れた。なかなか点が取れていなかったのでこの試合で取れたことをうれしく思う」と、喜びと安どが交差した。

　昇格の重圧なのか。前半から動きが硬く、堅守の福岡が後半4分までに2点を先行される予想外の展開になった。しかし後半25分、遠野の思い切ったミドルシュートで流れが一変した。ホームに集結した5835人の熱気に後押しされ攻勢を強めると、後半39分からの3分間で2ゴール。高い集中力でドローに持ち込み、貴重な勝ち点1をもぎ取った。

　遠野は「先制されて焦りはあったが、結果追いついたことは評価したい」とうなずき、残り3試合に向け「プレッシャーを楽しみながらサッカーをしたい」と頼もしかった。たくましさを増したストライカーが昇格へ導くゴールを決める。