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J再開へ蹴音が帰ってきた!浦和「新様式」で練習試合 武藤豪快ボレー弾も“静寂の歓喜”

[ 2020年6月14日 05:30 ]

練習試合   浦和 1-2 J2町田 ( 2020年6月13日    埼玉 )

J2町田との練習試合で意地の一撃を決めた浦和FW武藤(浦和レッズ提供)
Photo By 提供写真

 サッカーのある日常が戻って来た。浦和は13日、埼玉スタジアムでJ2町田と無観客での練習試合(30分×4本)を行った。Jリーグの「新型コロナ感染対応ガイドライン」に沿った運営も本格スタート。試合は1―2で敗れたが、公式YouTubeでの配信、投げ銭の実施など、7月4日の再開に向けてさまざまな新様式が登場した。

 コロナ時代の「新様式」のサッカーが始まった。終盤、FW武藤が左ボレーで意地の一撃を決めた。もちろん無人の観客席から歓声が湧くことも、選手同士で喜び合うハイタッチもない。「ハグもしないように言われてるので」と武藤。クロスを上げたMF武田と軽く肘でタッチしただけ。それぞれが感染対策に適応していた。

 飲料の共有を避けるため、ピッチ脇4カ所に背番号付きのマイボトルを用意。ロッカー内でも社会的距離が保たれ、ピッチにも両軍、審判団とも別々に入場した。全てがJリーグのガイドラインに沿った運営。武藤は「アドレナリンが出ない部分がある中、声を掛け合い盛り上げた。無観客のピッチに立てたことが一番のシミュレーション」と話した。

 試合はJ2町田に敗れる不本意な内容だったが、まだ調整段階。先発したFW興梠は「7月4日には問題なくコンディションを上げられる」と話した。3月11日の練習試合(J2水戸戦)以来、約3カ月ぶりの実戦はサポーターにも待ちに待った一戦。ライブ配信された公式YouTubeでは延べ、37万人が視聴した。

 クラブ初の試みとなった「ギフティング(投げ銭)」企画も実施。ストレスのたまる内容にもかかわらず、1口で10万円を超す「投げ銭」も飛び出た。この日の投げ銭総額は非公表も立花社長は公式戦での導入も示唆している。コロナ禍の影響で本年度は10億円前後の赤字を想定するが、新たな収入源として期待が持てそうだ。

 J1は7月4日再開から2試合は無観客、その後も制限付きの観客動員となる。得点後は“がってんポーズ”がおなじみの武藤は言った。「サッカーにおいてはゴールが一番盛り上がる瞬間。カメラに向かってのパフォーマンスで喜びを共有できれば。皆で考えます!」。サッカーのある日常へ、まずは1歩を踏み出した。

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