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鈴木啓太氏、盟友・長谷部の偉業祝福「ハセのリスペクトされる人間性のたまもの」

[ 2020年6月8日 05:30 ]

長谷部 ドイツ1部でアジア選手単独1位309試合出場

日本では浦和でともにプレーした鈴木氏(右)と長谷部(中)
Photo By スポニチ

 元日本代表MF鈴木啓太氏(38)=スポニチ本紙評論家=が7日、6日のドイツ1部マインツ戦でリーグ通算309試合でアジア選手最多出場新記録を樹立したE・フランクフルトMF長谷部誠(36)を祝福した。同郷で浦和時代にはダブルボランチを組んだ盟友。偉業をたたえるとともに、記録継続へのエールも送った。

 実力、フィジカル、言葉などどれか一つ欠けても海外では長くやれない。ハセは13年間ドイツでプレーしているばかりかキャプテンも任され、みんなにリスペクトされ、チームの未来を託されている。自分自身が、自分自身を疑わないところや謙虚な彼の人間性のたまもの。そしてだれが何と言おうがやり遂げる、迷いそうなときもやり続ける、信じ続ける精神的な強さが快挙につながったと思う。すごい記録で、日本人として誇りに思う。

 同じ静岡県出身で2学年下、高校時代は面識がなかった。浦和に入ってきて初めて会ったときは「おとなしい」と感じた。仲良くなるとしゃべるが、当時から自分をさらけ出すことはない。何かずばぬけたものを持っている選手ではなく、今日の姿はまったく想像できなかった。

 浦和でダブルボランチを組んだが、教えたことはなにもない。「こういう場面はこうしよう」「おれが前に出たらここを頼む」と確認するぐらいで、お互いを見ながらうまく距離を取ってやれていた。ハセが攻撃的、私はバランスを取るタイプだったので、動きに合わせることを意識した。浦和は前線にいい選手が多く、攻撃にエネルギーを使ってもらうために2人でかなり広いエリアを守った。そういえば京都戦でハセのプロ初アシストで私がゴールを決めた記憶がある。

 いろいろな人と一緒にプレーしたが、ハセとコンビを組めたのは私の財産。彼の精神的な強さ、人に対しての気配りなどの人間性がドイツの人にも伝わっているので信頼されていると思う。最近はハセの結婚式で会ったぐらい。もう歴史に名を残す選手になっているが、さらに記録を伸ばしてほしいと思う。(元日本代表MF)

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2020年6月8日のニュース