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“手放し”で喜べる!? ブンデス再開もゴールパフォーマンスに“禁じ手”…

[ 2020年5月19日 05:30 ]

足タッチでゴールを喜ぶ(AP)
Photo By AP

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月中旬から中断していたドイツ・リーグが世界の主要プロスポーツの先陣を切って10週間ぶりに再開し、16日に1、2部の計10試合、17日に計6試合が行われた。リーグが定めた詳細なガイドラインの下で大きな問題は起きなかったが、ゴール後に一部選手がソーシャル・ディスタンス(社会的距離)を無視した行為に対して批判の声が噴出。また、一部サポーターが会場近くに集まる課題も浮上した。

 Jリーグ、イングランド・プレミアリーグなど世界中の関係者が注目したドイツ・リーグ再開。17日の地元紙WZ(電子版)は「アクシデントはほとんどなかった。批判が高まっていた業界に、さらなる希望を芽生えさせた」と前向きに報じた。

 詳細なガイドラインの下、無観客で開催。関係者全員の定期的なPCR検査、会場の人数制限、マスク着用、握手禁止、ソーシャル・ディスタンスの確保、定期的な消毒などの対策が厳格に実施された中で、物議を醸したのがゴール後の喜び方だった。ほとんどの選手は接触を避けたダンスやハイタッチ(のふり)、握手に代わる肘タッチ、足タッチなど“ポスト・コロナ”に適応したパフォーマンスを行っていたが、ヘルタ、ボルシアMGの選手は抱き合い、キスする場面もあった。

 社会的距離を無視した“濃厚接触”には批判の声が上がった。バイエルン州のゼーダー首相は地元テレビSport1で「先進的で大きな実験。結果は想像以上だった」と高く評価した一方で「ゴール後の行為は厳格化すべき」と提言。再開前にリーグから各クラブへ不用意な接触は避けるよう要請はあったもののガイドラインには含まれておらず、今後も得点後のパフォーマンス規制は議論の対象となりそうだ。

 また、今後の火種となりえるのが一部ファンの行為。17日のウニオン・ベルリン―Bミュンヘンの会場外に約50人のファンが集まった。今回は大きな問題にならなかったが、Sport1は内務省広報の話として「規模が拡大した場合は感染防止法に基づいて試合中断の可能性もある」と報道。ファンが会場外に集まった場合は勝ち点剥奪などの処分がありえるとリーグは警告しているが、“緩み”が広がれば開催危機に直面しそうだ。

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