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J1&J2 今季「降格なし」決定 日程等の不公平相殺のため

[ 2020年3月20日 05:30 ]

Jリーグの村井満チェアマン(撮影・島崎忠彦)
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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で公式戦を中断しているJリーグは19日、臨時実行委員会を実施し、今季のJ1、J2は「降格なし」とすることを決定した。J2、J3は上位2クラブが昇格。21年のJ1は20クラブで争い、同時に4~4・5クラブが降格となる見通し。25日までに詳細を協議する。

 順位の成立条件としては75%の試合消化を軸に協議を続行。2位以内でも上位カテゴリーのライセンスの取得がなければ昇格できず、その場合、来季は奇数クラブでの開催もある。関係者によれば70%以下の消化ではDAZNとの放映権契約にも問題が生じる可能性があるという。

 4月3日再開を目指すが、4月17日や5月まで先送りの可能性もある。村井チェアマンは「不公平性をのみ込んででもスポーツに立ち向かおう」と呼び掛けた。仮に選手から感染者が出た場合、濃厚接触者を含めて隔離されるが、ユース選手を積極起用してでも試合を続ける方針も議論。中止を余儀なくされる場合は五輪期間を予備日に充てるという。

 日程は過密かつ変則的となる。五輪期間も開催すれば選手招集状況による不公平が生じる。アウェーの連戦、エリア別で開催可否が分かれるなどクラブ間の偏りも懸念される。全ての不公平を相殺するための「降格なし」。年末のJ1昇格プレーオフも消滅の方向。極めて異例のシーズンとなる。

 《検温器の設置、リーグが負担》Jリーグでは各会場に設置が望ましいサーモメーター(検温器)についてリーグが負担することを決めた。それでもマスク、消毒剤など物資調達は厳しい状況が続いており、各クラブには「4月3日の再開は難しい」との声も少なくない。今後、Jリーグは23日にNPBとの対策連絡会議で専門家の助言を得て、25日の臨時実行委員会で4・3再開の可否を判断する。

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2020年3月20日のニュース