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9年前に震災経験、右肩負傷から復活懸ける浦和FW武藤が「3・11」練習試合で2発!

[ 2020年3月12日 05:30 ]

浦和の武藤雄樹
Photo By スポニチ

 「3・11」はやはり特別な1日だ。浦和のMF武藤雄樹(31)はこの日、J2水戸との練習試合(完全非公開)に出場。2得点を決めた。昨年10月18日の大分戦で負傷。右肩関節脱臼で全治4カ月と診断され、同28日には手術も受けた。長いリハビリ生活を経て完全復活へ、また1歩、階段を上がった。

 9年前の3月11日、午後2時46分。当時の武藤は流経大卒ルーキーとして仙台に所属していた。クラブハウスで1人、風呂に入っている時、人生でも経験したことのない大きな揺れに襲われた。その時の恐怖、その後の甚大な被害状況は忘れたことがない。

 「震災から9年が経っても元通りの生活に戻っていない人もいるし悲しい思いを持ってる方もたくさんいらっしゃいます。僕たちは被災地に少しでも思いを寄せるという事が大切だと思う」。

 当初、公式戦の再開予定だった18日はホームに仙台を迎える予定だった。だが新型コロナウイルス感染拡大の影響が止まらず、再延期となった。武藤は言う。「仙台との試合はまた仙台でもある。僕ら選手は被災地に行くことも出来るので何かアクションを起こせれば良いですし、風化させないためにも1日1日を大事に、今があることが素晴らしいことだと皆が思えれば良いと思います」。

 武藤自身、右肩負傷からの完全復活はもう目前。被災地復興に思いを寄せ、これからも1日1日を大切に全力でピッチに立つ。

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2020年3月12日のニュース