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青森山田、連覇へあと「1」 FW田中翔の先制ヘッドで流れつかむ

[ 2020年1月12日 05:30 ]

第98回全国高校サッカー選手権第6日 準決勝   青森山田2―1帝京長岡 ( 2020年1月11日    埼玉スタジアム )

<青森山田・帝京長岡>前半、青森山田の田中がヘディングでゴールを決める(撮影・西尾 大助)
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 青森山田のFW田中翔は両手を広げながら駆け出すと、仲間たちと5人でこん身のパフォーマンス。「前もって打ち合わせしてありました。完璧。満足です」。漫画「ドラゴンボール」に登場するギニュー特戦隊のポーズで、得点を喜んだ。

 0―0で迎えた前半16分、一瞬のチャンスを見逃さなかった。右からのクロスは後ろにそれたが、「自分のところに来ると思った。ズレたボールにしっかり合わせるように練習を積んできた」と跳びついて頭で合わせた。ボールはバーに当たり、インゴールへ。試合の流れを引き寄せる一発となった。

 前回大会はスタンドから優勝を見守った。埼スタのピッチに立つことを目標に、厳しいトレーニングを自ら課した。磨いたのは武器と自任する体の強さ。1年の時に60キロしか上がらなかったベンチプレスは、今では125キロを持ち上げる。“鋼の肉体”で背番号9と先発の座をつかんだ。

 先制弾も体幹の強さがなければ生まれなかった。「体勢が崩れていたけど強めのヘディングができた。筋トレの成果を実感できた」。観戦した両親に約束していた大舞台でのゴールは、努力のたまものだった。

 これで今大会3得点目。1年前に応援席から眺めた決勝の舞台でゴールを量産すれば、大会得点王も見える。「外から見るのとは全く違う。入場の瞬間はゾクゾクした」という憧れの埼スタで、2連覇に導く一撃を決める。 

 ◆田中 翔太(たなか・しょうた)2001年(平13)4月10日生まれ、千葉県出身の18歳。エクサス松戸SCU―15から青森山田入学。ストレッチや休息時間を長めに確保するなど体のケアは入念に行うのが信条。卒業後は新潟医療福祉大に進学予定。好きな選手はBミュンヘンのポーランド代表FWレバンドフスキ。家族は両親と弟1人と妹1人。1メートル78、75キロ。利き足は右。

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