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青森山田 1年・松木弾から6発!黒田監督「柴崎よりも肝が据わっている」

[ 2020年1月3日 05:30 ]

第98回全国高校サッカー選手権大会2回戦   青森山田6―0米子北 ( 2020年1月2日    NACK )

<青森山田・米子北>前半、青森山田・松木はヘディングでゴールを決め喜ぶ(撮影・西尾 大助)
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 青森山田の超新星が宙に舞った。前半36分、松木が右からのクロスに合わせ踏み切った。相手DFに頭一つ競り勝ち、ドンピシャでヘディング。「ボールに合わせるだけだった。ピッチにいて負ける気はしなかったし、点を取れる感触はあった」。ベンチも含めて唯一の1年生が打点の高い先制ゴールを叩き込んだ。

 全国大会常連の米子北が相手でも、気おされなかった。ボランチの一角としてパスを受け、冷静に配球。チャンスとみれば果敢に駆け上がった。守備では「中3の冬から筋トレで鍛えた」という強靱(きょうじん)なフィジカルを生かして危険の芽を摘み取った。

 昨年12月の高円宮杯U―18プレミアリーグ・ファイナルでも決勝点を奪った。堂々としたプレーぶりを黒田剛監督はかつての教え子と重ね、「(日本代表MF)柴崎も1年の時から出ていたが、それよりも肝が据わっている。物おじしない性格が前面に出ていて、攻守に貢献度が高い」と強心臓を評価する。

 松木が背負う「7」は近年の出世番号だ。MF高橋壱晟(山形)、MF郷家友太(神戸)、MF檀崎竜孔(札幌)、現在10番をつける武田。全員が7番→10番を経て、プロ入りを実現している。「ここならより進化して、プロになれるはず」。北海道からの越境を決断し、青森山田中の門を叩いた。

 先輩たちが2年時につけた“栄光の7番”を任された最下級生は目標の全国制覇へ「5点は取りたい」と意気込む。準決勝からは両親が観戦する予定。まずは4強で踏める埼スタのピッチ、その先の連覇を目指して東北の超新星が暴れ回る。 (古田土 恵介)

 ◆松木 玖生(まつき・くりゅう)2003年(平15)4月30日生まれ、北海道出身の16歳。6歳の時にサッカーを始める。室蘭大沢FCU―12から青森山田中を経て青森山田高へ。小学校ではGKも経験したが中学からボランチに固定された。好きな選手はマンチェスター・シティーのMFフィル・フォーデン。家族は両親と兄1人。1メートル77、71キロ。利き足は左。

 ▼米子北・中村真吾監督 こういう点差になって悔しいが、勝ちにいこうとしての結果。びっくりするほど相手が強く、うまかった。一人一人の技術の差を凄く感じた。

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2020年1月3日のニュース