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鹿島MF安部、バルサから正式オファー来た!レアル久保と対決だ

[ 2019年7月4日 05:30 ]

前半、相手と競り合う鹿島・安部
Photo By スポニチ

 鹿島のMF安部裕葵(20)が、今夏にスペインの名門バルセロナへ完全移籍することが3日、有力となった。正式オファーが出されており、関係者によれば安部の能力を高く評価するバルセロナは既に推定150万ユーロ(1億8240万円)の移籍金を提示。他にもドイツ1部デュッセルドルフなど複数のドイツクラブが獲得へ動いているが、スペインの名門が最有力候補となっている。

 南米選手権で日本代表デビューを果たした安部が、今夏に海を渡る可能性が高まった。バルセロナは完全移籍での獲得を希望。プロ3年目の20歳には違約金が設定されているが、関係者によると移籍金150万ユーロを満額で支払う正式オファーを提示したという。安部はかねて海外移籍への強い意志を持っており、今夏のタイミングで踏み切れば移籍が実現する。

 バルセロナは下部組織出身の久保建英がレアル・マドリードに移籍した後も、日本人MF獲得に向けて調査を続けてきた。加入が実現すれば、当面はスペインリーグ3部所属のバルセロナBでプレーする。久保も3部所属のレアルBに所属しており、互いにトップチームに昇格すれば、世界最高峰のクラシコで夢の日本人対決が実現する可能性もある。

 安部は歴代最年少で鹿島の10番を背負う期待の逸材。中学時代はプロの目に留まるため、高3時に全国総体開催地で1枠増える広島の瀬戸内高に東京から単身で進学を決め、その総体で鹿島のスカウトに見初められて鹿島に入団。戦況を読む高い頭脳と独特なタッチのドリブルが持ち味。先月の南米選手権ではチリ戦で国際Aマッチデビューを果たし、ウルグアイ戦の先発を含む全3試合に出場した。

 ドイツで長く活躍したDF内田篤人が「日本でプレーするレベルの選手ではない。若いし、ポテンシャルもある」と認めるほど海外向きの能力を持つ。昨冬のクラブW杯では、レアル・マドリードに完敗し号泣。今季は開幕からフィジカル強化のため体重増加にも励んでいた。東京五輪世代でも中心選手となり得る期待の20歳。決断に注目が集まる。

 ▽FCバルセロナ カタルーニャ州バルセロナをホームに1899年創設。スペイン1部リーグ優勝26回、スペイン国王杯最多の優勝30回、欧州チャンピオンズリーグ優勝5回を誇る名門。宿敵レアル・マドリードとの伝統の一戦は「クラシコ」と呼ばれる。17年から楽天と4年総額2億2000万ユーロ(当時約257億円)でメインパートナー契約。本拠地はカンプノウで欧州最大の9万9354人収容。

 ◆安部 裕葵(あべ・ひろき)1999年(平11)1月28日生まれ、東京都出身の20歳。元日本代表MF本田がプロデュースするジュニアユースチーム「S.T.FOOTBALL CLUB」出身の初のプロ選手。瀬戸内高から17年に鹿島入り。18年はJ1で22試合に出場しベストヤングプレーヤー賞に輝いた。南米選手権で初の日本代表入り。J1通算48試合4得点。1メートル71、65キロ。

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2019年7月4日のニュース