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FC東京久保、令和待望1号歴史的ボレー 母の日に特別なプレゼント

[ 2019年5月13日 05:30 ]

明治安田生命J1第11節   FC東京1-0磐田 ( 2019年5月12日    味スタ )

<FC東京・磐田> 決勝ゴールのFC東京・久保建がチョコレートプラネットと「Tポーズ」をする       (                                                                                                                     
Photo By スポニチ

 明治安田生命J1第11節は各地で7試合が行われ、FC東京はホームで磐田に1―0で勝利し、開幕11戦無敗の勝ち点27で首位を堅持した。6月の親善試合でA代表初招集が有力視されるU―22日本代表MF久保建英(17)が後半39分に高い技術の詰まった圧巻ボレーで決勝点。

 チームのJ1通算250勝となる新元号初勝利、そして、新元号初ゴールと“令和の主役”が母の日に歴史をまた一つ塗り替えた。

 歴史的な一撃がゴールネットに突き刺さると、久保はホームスタンド目掛けて駆けだした。視線の先にはお笑い芸人チョコレートプラネット。

 「見にきてもらったので良いパフォーマンスができたらと思っていた」。持ちネタのTT兄弟の「Tマーク」を作り、17歳らしい笑顔がはじけた。

 新元号となってからチームは公式戦2試合連続でスコアレスドロー。17年から4戦未勝利、しかも無得点と相性の悪い磐田にこの日も苦しんだ。だが、苦境を打破してこそ“令和の主役”。見せ場は後半39分に訪れた。

 CKのこぼれ球に反応し、難しい体勢で空中にあるボールに左足を振り切った。「コンパクトな振りを意識した」。想像以上という軌道を描き、3万1075人の観客の度肝を抜く決勝ゴール。

 チームのJ1通算250勝を引き寄せた得点は、母の日の特別なプレゼントでもあった。親の観戦については「ノーコメント」だったが、「一番感謝しているので」と日頃の支えへの「ありがとう」の思いをボールに乗せた。
 
 自身今季初、そしてチームの令和初得点は、長谷川監督が「チームトップクラス」と称える技術だけでなく、体のバランスの良さと密接に関係する。上松大輔コンディショニングアドバイザー(44)は「筋肉量はまだまだだが偏りがない」と指摘。さらに「教えられても身につかない天性のもの。さすがですね」と舌を巻いた。

 日本代表の森保監督が「年齢に関係なくその選手にふさわしい、成長する場でプレーできるようにしたい」と話すなど久保は6月のA代表デビューが濃厚。17歳にして日本サッカーの期待も背負う新時代の旗手は、無敗のチームをけん引し、リーグ制覇へ突き進む。 

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2019年5月13日のニュース