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鹿島 後半AT2発逆転!10人で“奇跡”敵地で劇的勝ち点3

[ 2019年4月10日 05:30 ]

ACL1次リーグE組   鹿島3-2慶南 ( 2019年4月9日    韓国・昌原 )

慶南に勝利し、笑顔でポーズをとる決勝ゴールの鹿島・セルジーニョ(左)と同点ゴールの金森
Photo By 共同

 連覇を目指す1次リーグE組の鹿島はアウェー慶南(韓国)戦で3―2で勝ち、首位をキープした。1人少ない後半アディショナルタイムに2得点して劇的な逆転勝ち。FWセルジーニョ(24)が決勝ゴールを決め、マン・オブ・ザ・マッチに輝いた。G組の浦和はホームで全北(韓国)と対戦し、0―1で敗戦。ACLでは16年から続いていたホームでの連勝は9で止まった。

 劇的な幕切れだった。後半アディショナルタイムの2ゴールで逆転勝ち。「勝ち点3は彼らの成功体験として強く残る。それが次につながる」。若手を積極起用した大岩監督は、勝利の価値をこう表現した。びしょ濡れの選手たちは、抱き合って喜んだ。

 前半にGK権純泰(クォンスンテ)が負傷退場。慶南の日本人MF邦本を起点に翻弄(ほんろう)され、後半26分でスコアは0―2だった。1点を返した同39分にはDF犬飼が2枚目の警告で退場。10人となったここから、ドラマは幕を開けた。

 アディショナルタイム1分。安西の左クロスを安部が落とし、金森が右足で押し込む。2―2。2分後、再び左クロスを起点にネットが揺れた。小田が落としたボールを受け、ACL10戦9発となる決勝点を決めたセルジーニョは「勝ち点3を取れてうれしい。誰も諦めなかった」と声をうわずらせた。

 5日のJ1名古屋戦から先発5人が代わった。最終盤、GK曽ケ端を除く9人の平均年齢は22・2歳。J1クラブでは珍しく、ピッチは若い選手に託された。公式戦6試合ぶりの先発に燃えたFW金森をはじめ、出場の少ない選手たちで臨んだ鹿島の「総力戦」(安部)。常勝の“イズム”を受け継ぐ若手の意地が、強引に攻め続けた最後に実った。

 2枚目の警告を受けた町田と2枚のイエローで退場した犬飼の両センターバックは24日のホーム慶南戦に出場できない。GK権純泰も左ふくらはぎを強く踏みつけられており微妙な状態だ。だからこそ、首位キープは、大きい。そして、それ以上に大きい「成功体験」こそが連覇への布石となる。

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