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鹿島・安部、連覇へスイッチON 新10番が切り替えキーマン

[ 2019年2月19日 05:30 ]

ACLプレーオフ   鹿島―ニューカッスル ( 2019年2月19日    カシマスタジアム )

ボール回しをする安部(撮影・篠原岳夫)
Photo By スポニチ

 鹿島は19日、ACL本戦出場を懸け、本拠カシマスタジアムで、ニューカッスル・ジェッツ(オーストラリア)とのプレーオフに臨む。今季から背番号10を背負うFW安部裕葵(20)は、左サイドハーフでの先発が濃厚。攻守のキーマンとなる位置から、連覇への道を切り開く。

 連覇への第一歩を前に、新10番は自然体だった。王者として臨むACLへのモチベーションは「去年と変わらないです」とさらり。「常に僕らは勝つことが目標なので、できれば90分間で決着をつけたい」と落ち着いたトーンで誓った。

 安部の入る位置は、今季の戦術の鍵となるポジションだ。開幕を前に、チームは守備を整備した。昨季からの一番の変化は、サイドハーフでほぼ全てのボールを奪いきるようになったこと。守備のスイッチを入れ、ボールを奪った後は効果的な攻撃へと展開する、重要な役割を担う。

 ニューカッスルの印象について「プレー強度は高くないと思った」と分析した安部は、「攻守の切り替えやセカンド(ボール)、球際の技術で圧倒できれば、うまくゲームを運べるんじゃないか」と展望を描いた。

 プロ3年目の今季、背番号は30番から10番に変更。1年前のオフには他の背番号を提示されたが、「10番じゃなければ30番のままでいいです」と断ったほど望んでいた。まだ実績自体は少ないが、クラブから「10番になりうる逸材」と能力を期待されて託された。

 「プレッシャーがあるのは感じるけど、僕に影響はない。それを楽しめるくらいじゃないと、この職業は向いていないと思うので」。クラブではジーコ、ビスマルク、本山、柴崎、金崎らが背負ったエースナンバーだが、達観したように語る。19年シフトの戦術を担うキーマンが、プレーオフから連覇へのスイッチを入れる。

 ◆安部 裕葵(あべ・ひろき)1999年(平11)1月28日生まれ、東京都出身の20歳。元日本代表MF本田がプロデュースするジュニアユースチーム「S.T.FOOTBALL CLUB」出身の初のプロ選手。瀬戸内高(広島)から17年に鹿島入り。昨季J1で22試合に出場し2得点。ベストヤングプレーヤー賞に輝いた。U―19日本代表。1メートル71、65キロ。

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2019年2月19日のニュース