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鹿島に“神のお告げ”ジーコ氏、レアルに「勝って満足せよ」

[ 2018年12月18日 05:30 ]

FIFAクラブW杯   鹿島―レアル・マドリード ( 2018年12月19日    アブダビ )

練習を見つめる鹿島・ジーコTD(撮影・西尾 大助)
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 “神様”からの金言だ。鹿島のテクニカルディレクター(TD)として同行するジーコ氏(65)が、19日のクラブW杯準決勝レアル・マドリード(スペイン)戦を前にタイトルに向けて臨む心構えを語った。クラブの創成期から、植え続けてきたジーコ・スピリット。どんな大物相手にも負けを許さない姿勢は、銀河系軍団相手でも変わらないと説いた。チームは17日、現地の練習場で調整した。

 21冠へのヤマ場となる一戦を前に、ジーコ氏が鹿島の“ルールブック”を改めて提示した。

 「この世界では、タイトルを獲って評価される。出場して満足するのではなく、勝って満足せよ。ただ勝つのではなく、タイトルを手にして満足せよ。そしてまた獲りたいという欲を持ち続けないといけない」

 Jリーグ開幕直前の93年4月。ジーコ氏擁する鹿島はイタリア遠征でほぼベストメンバーの強豪クロアチア代表と対戦して1―8で大敗した。ハーフタイム、同氏は白板をマグネットが落ちるほど強く叩きながら激高した。「勝つ気があるのか!」。創成期からどんな相手にでも勝つこと、タイトルを獲ることの重要性を植え付けられたからこそ、20冠の主要タイトルを保持する常勝軍団でいる。

 25年後。レアルを前にしても、求める姿勢は一緒だ。初戦に挑む前の13日のミーティングでは「ACLで勝ったのは、クラブW杯に来るため。勝つことは義務なんだ」と選手に投げかけた。鈴木満強化部長は「言葉の重みが違う」とうなずく。

 レアルは今季リーグ9位まで転落して10月にロペテギ監督を解任した。現在4位まで浮上しているが「昨年と比べるとあまり好ましい状態ではない」と分析する。「昔のようにネームバリューや伝統、ユニホームのカラーで勝てる時代ではなくなった。力があってここにたどり着いたのだから、信じてやり続けるだけ」。

 どんな相手でも勝ちにいく。タイトルのため。それが鹿島の誇るジーコ・スピリット。レアル相手でもぶれない。

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2018年12月18日のニュース