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完全アウェーの仙台 ジャーメイン クラブ初タイトルへ闘志「静まりかえらせるくらいの方が気持ちいい」

[ 2018年12月9日 05:30 ]

天皇杯決勝   仙台-浦和 ( 2018年12月9日    埼玉 )

天皇杯で3戦連発中の仙台・ジャーメイン
Photo By 共同

 天皇杯決勝は9日に埼玉スタジアムで行われ、仙台と浦和が激突する。勝てばクラブ史上初のタイトル獲得となる仙台は8日、仙台市内で練習の冒頭以外を非公開として最終調整した。天皇杯では3戦連発中のFWジャーメイン良(23)は決勝でも得点にこだわると宣言。アウェーの浦和戦ではこれまで勝ったことがない仙台だが、絶好調の大卒ルーキーがチームを初の栄冠に導く。

 クラブ史上初のタイトルを懸けた最終決戦を前に、点取り屋のジャーメインが静かに闘志を燃やした。

 「僕はFWなのでゴールでチームを勝利に導きたい。何よりチームの勝利が大事なので。少しでも良いプレーをしたいと思っています」

 仙台にとって浦和戦は鬼門だ。J1での通算対戦成績は3勝9分け15敗。埼玉スタジアム開催の試合に限れば4分け7敗と勝ちがない。さらに決勝戦のチケットはすでに完売が発表されており、完全アウェーの雰囲気となるのは間違いない。だが、ジャーメインは「これまで経験したことがないけど、(活躍して)静まりかえらせるくらいの方が気持ちいいですよね」とさらりと言ってのけた。

 かねて課題と感じていた足元の技術向上のため、夏のリーグ中断期間中から全体練習後に居残りトレーニングを開始。コーチ陣が付きっきりで指導し、渡辺監督が「ここ数カ月で足元が格段に向上している」と評価するほどに成長した。努力を重ねてきたからこそ、自信あふれる言葉が自然と飛び出す。

 4回戦の横浜戦、準々決勝の磐田戦、準決勝の山形戦に続く4試合連続ゴールの期待もかかる。勢いの乗る仙台の“天皇杯男”が強敵撃破の鍵を握っている。

 ◆ジャーメイン良(じゃーめいん・りょう)1995年(平7)4月19日生まれ、神奈川県厚木市出身の23歳。流通経大柏高―流通経大。大学屈指のストライカーとして2年から全日本大学選抜入り。17年は特別指定選手として仙台で選手登録。今季から正式加入した。米国人の父と日本人の母を持つ。1メートル82、75キロ。利き足は右。

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2018年12月9日のニュース