冨安、“ぶっつけ”弾!右膝の痛み消えて開始直前に先発確定
ベルギー1部 シントトロイデン4―2アンデルレヒト ( 2018年11月25日 )
ベルギー1部シントトロイデンの日本代表DF冨安健洋(20)が、アンデルレヒト戦で移籍後初得点を挙げた。“ぶっつけ本番”で出場した1―2の後半17分にGKのはじいたこぼれ球を押し込んで同点弾をマーク。4分後にはMF鎌田が3試合連続となる今季9点目を挙げてチームは勝ち越し4―2で逆転勝利。MF遠藤とアンデルレヒトMF森岡は出番がなかった。
記念すべきベルギー1号だった。1―2の後半17分、GKがはじいたボールを、冨安が右から右足のアウトサイドで押し込んだ。20歳20日でのゴールは欧州主要リーグでは5番目の年少記録。この同点弾を皮切りに、チームは鎌田の追加点などでさらに2点を加えて大逆転。「勝つことが全てなので良かった」。チームの3連勝を得点よりも喜んだ。
試合への出場は、驚くべきタイミングで決定した。16日に行われた日本代表のベネズエラ戦で右膝を打撲。
翌日から別メニューでの調整を続け、20日のキルギス戦の前に離脱した。この日も当初は出場しない予定だった。ところが「ウオーミングアップで痛みがなかったから」とキックオフ直前に先発が確定。ぶっつけ本番ながらフル出場まで果たした。
中学生だったアビスパ福岡のジュニアユース時代から、試合を読む力が際立っていた。「一人で前も後ろも右も左もカバーするし、点も取りにいく。チャンスとピンチを見極める目、試合の流れを読んで一気に出ていく力があった」。中学2年時から監督として指導した藤崎義孝育成普及部アカデミーダイレクターは証言する。
今秋には日本代表でデビュー。ケガをしたベネズエラ戦では前半11分にゴールライン約30センチ前でボールをかき出すビッグプレーで決定機を防いだ。今季開幕から全16試合にフル出場のクラブで培った試合勘、経験値が存分に生かされている。1月のアジア杯に向け「アピールし続けるしかない」と話す新鋭が、ベルギーでまた一歩、階段を上った。
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