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清水 六反劇的GK弾も…負傷中断、乱闘騒ぎでAT19分

[ 2018年11月25日 05:30 ]

明治安田生命J1第33節   清水3―3神戸 ( 2018年11月24日    アイスタ )

<清水・神戸>後半アディショナルタイム14分、同点弾を決める清水・GK六反(右から2人目)=撮影・鳥原 有華
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 約110分に及ぶ壮絶な試合で、清水が2点差を追いつき勝ち点1を手にした。後半59分、ゴール前に上がったGK六反が左CKを頭で合わせる土壇場の同点弾。だがJ1では96年以来となるGKの得点にも笑顔はない。「結果だけ見れば僕のゴールだけど、あのプレーをする必要がない試合にできていれば良かった。力のなさ」。それほど後味の悪い試合だった。

 1―3の後半42分にドウグラスのゴールで1点差に詰め寄ると一気に荒れた。そのままアディショナルタイムへ突入。当初は4分の表示だったが、河井、立田が立て続けに接触プレーで負傷。ともに脳振とうの疑いで救急搬送されると、試合は8分ほど中断した。

 その後、六反のゴールで追いつくと、さらにヒートアップ。ラフプレーで警告を受けた神戸FWウェリントンに清水側が抗議すると両軍がもみ合いに。これでさらに約3分中断。2枚目の警告を受けたウェリントンをなだめに入った六反は投げ飛ばされる憂き目にもあった。乱闘騒ぎで試合終了は後半64分。守護神は「うれしさは1ミリもない。僕自身がちゃんとしていれば2人はケガをせずに済んだ。死んでも忘れられない試合」と3失点を悔いた。

 「勝たなきゃいけない」理由があった。今季限りで現役を退くMF兵働の引退セレモニーに加え、前日23日にはGMの久米氏が急逝。「あれ(得点)は久米さんと兵くんが決めさせてくれたんじゃないかな」と言葉を震わせた。これで6戦負けなしで、久米氏が掲げた5位以内にも勝ち点2差。守護神は「もっと強くなる。精進してやっていけたら」と最終戦へ切り替えた。

 《J1リーグでのGKによる得点記録》清水のGK六反が後半59分にCKをヘッドで同点ゴール。J1リーグでのGKによる得点は96年11月に田北(浦和)がPKを決めて以来、22年ぶり。他にJ2リーグで4回、J3リーグで1回、99年ナビスコ杯(現ルヴァン杯)で松永(京都)、14年J1昇格プレーオフで山岸(山形)が記録している。

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