×

森保J ベネズエラとドロー、4連勝逃すも守備陣に手応え!

[ 2018年11月17日 05:30 ]

国際親善試合   日本1―1ベネズエラ ( 2018年11月16日    大分銀行ドーム )

<日本・ベネズエラ>後半、ヘディングでクリアする冨安(右は吉田)(撮影・椎名 航)
Photo By スポニチ

 日本代表は16日、ベネズエラと1―1で引き分けた。森保一監督(50)は史上初となる初采配からの4連勝は逃したが、会場周辺の渋滞により会場入りが大幅に遅れた中、センターバック(CB)の吉田麻也(30=サウサンプトン)と冨安健洋(20=シントトロイデン)を中心とする守備面に手応えを得た。次戦は20日にキルギスと対戦する。 試合結果  日本代表メンバー

 まさに「世界基準」の守備陣形だった。来年1月のアジア杯(UAE)を見据え、最後のシリーズ。森保監督はGKに歴代最長身1メートル97のシュミット、DF吉田の相棒には冨安を抜てきした。国内の若手中心で挑んだ9月。W杯組との融合を図った10月。そして今回が現時点での最強布陣。アジア杯を示唆する戦いとなった。

 PKで1失点は喫した。だが、それ以上に光ったのがGKを起点とした攻撃だ。「彼に求める一つに足元を使ったGKからのビルドアップがある。GKを起点に持ち上がり、ビッグチャンスもあった」と評した。森保ジャパンのサッカーではGKも11人目のフィールド選手。初先発の舞台で森保イズムを体現してみせた。

 吉田(1メートル89)、冨安(1メートル88)の両CBは中沢、岩政と並ぶ歴代最長身タイの高さを誇る。前半11分、冨安はゴールライン約30センチ前で相手ボールを右足でかき出すビッグプレー。相手FKも壁となってはね返し、後半は鋭いフィードで好機を量産した。「守備もGK、DFラインが連係して安定していた」と森保監督。高さに足元の技術も加えた新時代のツインタワーだ。

 史上初の初采配からの4連勝は逃した。それでも指揮官は随所に今後への布石をちりばめた。後半、大迫と新BIG3の4人全員を代えた。「(攻撃陣形を)もう1セット持ちたい」と明かした。まだ招集のない武藤(ニューカッスル)、久保(ニュルンベルク)もリストにあることを明言。今後も貪欲にチーム強化を進める。

 長崎日大高時代の監督で恩師の下田規貴氏(71)はこの一戦を楽しみにしていた。高校時代から森保少年の勝利への執念は群を抜いていたという。腕を骨折しても風呂でギプスの石こうを溶かして試合に出たことを鮮烈に覚えている。渋滞で到着が遅れるトラブルにも動じず、収穫多き一戦。アジア杯へ、価値ある90分となった。

続きを表示

この記事のフォト

2018年11月17日のニュース