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JFL 今季限りで現役引退の元日本代表DF高木和道、最も印象に残っている試合は…

[ 2018年11月11日 18:26 ]

2008年8月20日、日本―ウルグアイ戦に出場した高木。左はスアレス
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 前日10日に今季限りの現役引退を表明したJFL・MIOびわこ滋賀の元日本代表DF高木和道(37)が11日、本拠地ラストマッチを白星で飾った。元日本代表監督の岡田武史氏(62)がオーナーを務める今治と対戦。フル出場し、2―1の勝利を収めた。

 00年6月に京産大を中退して清水に入団。そこから18年6カ月の間、のべ9クラブを渡り歩いた。「思ったよりも、早かった。本当に楽しかったし、色んな経験をさせてもらった」としみじみ。引退を決意したのは夏過ぎだった。この試合を含めて今季は24試合出場。大きなケガもない。まだまだプレーできるコンディションだったが「もう良いかな、と」と“天啓”を受けたという。

 J1リーグ252試合、J2リーグでは69試合。17年はタイ・リーグでもプレーした。そんな数多くの試合の中でも一番思い出に残っている試合として真っ先に挙げたのが、日本代表として臨んだ08年8月20日の親善試合ウルグアイ戦。当時、日本代表監督だった岡田武史氏に抜擢され、スタメンデビューを飾った。相手には若かりし頃のFWルイス・スアレス(バルセロナ)がいて、チームは1―3で逆転負け。「世代別にも入ったことがない僕には別世界で。スアレスにボコボコにやられて“こういう世界があるんだ”と」と世界の高さを知った。

 18年はタイ・リーグのエアフォースとの契約が残っていたが、闘病中の妻との生活を優先させるため、急きょ帰国。最後は地元・滋賀に戻った。「ウチは移籍するたびに家族で動いてきた。色んな移籍をして、そのたびに付いてきてくれた」。試合後のセレモニーでは最愛の妻から花束を渡され「ありがたかったですね…」と感謝の言葉を口にした。

 今後については「何かしらサッカーに携わっていく。サッカーが好きなんで」という。指導者ライセンス取得にも意欲を示し「ボクくらいで止まらないような、スゴい選手を育てていきたい」と笑った。最後まで涙はなく、その顔には完全燃焼した充実感だけが漂っていた。

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2018年11月11日のニュース