森保監督　初采配から２連勝！３世代による「融合」に手応え

国際親善試合   日本３―０パナマ （ 2018年10月12日    デンカＳ ）

＜日本・パナマ＞後半、指示を出す森保監督（撮影・西尾　大助）
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　「化学変化」が起きそうな予感は漂った。その瞬間、テクニカルエリアの森保監督も満足そうな表情を浮かべていた。前半３８分、起点は冨安の縦パス。南野がスルー、ＤＦライン裏で受けた大迫から伊東を経由し、再び南野へ。得点にはならなかったが、リオ、東京五輪、そしてＷ杯ロシア組。３世代による鮮やかな連係だった。

　パナマ戦のテーマは明確だった。若手中心だった９月の初陣から第２形態へ。特に前線は大迫、原口を先発に加え、Ｗ杯組との融合を図った。「（前線は）現時点でベストのことはやってくれた。融合、戦術の浸透はできたかなと思います」。布陣は今回も４―２―３―１。限られた時間の合宿で時間を割いたのは攻撃の連係。成果は早くも表れた。

　一方で、鉄は熱いうちに打つ。この日も黒赤青の３色ペンを離さず、試合中もメモ魔に徹した指揮官はロッカー室に戻ると真っ先に修正点を指摘した。速攻、ビルドアップの段階でボールを失い、相手の逆襲を食らった場面を挙げ「攻撃を完結できなかった。その部分の質を上げないといけない」と伝えた。

　１０年、新潟で当時の黒崎監督の下でヘッドコーチに就任。「同級生（同い年）の頑張る姿に、自分も監督として挑戦したい気持ちになった」。あれから８年。日本代表を率い、原点の地に戻って来た。初采配から２戦連続の完封勝利はオシム監督以来。次戦は１６日、ウルグアイと激突する。就任の際、選手一人一人に電話であいさつした、史上最も律義な指揮官は、史上初となる初采配から３戦連続の完封勝利を狙う。