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南野 2戦連発で“憧れ”香川超え!パナマに3―0完勝口火弾

[ 2018年10月13日 05:30 ]

国際親善試合   日本3―0パナマ ( 2018年10月12日    デンカS )

<日本・パナマ>前半、ゴールを決め喜ぶ南野(撮影・西海健太郎)
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 日本代表は12日、デンカビッグスワンスタジアムでパナマ代表と対戦し3―0で勝利した。前半42分にMF南野拓実(23=ザルツブルク)が先制弾。尊敬するMF香川真司(29=ドルトムント)を上回る23歳269日の若さで2試合連続ゴールを決め、これが決勝点となった。目標とした来年1月のアジア杯でのメンバー入りへ、そして4年後のW杯カタール大会へ――。2戦連発で新世代のエースを印象づけた。 試合結果  日本代表メンバー  日程&結果

 思い描いたボールがきた。0―0の前半42分、最終ラインと駆け引きしていた南野は、青山からの鋭い縦パスを受けて反転する。「相手と相手の間で(ボールを)受けるのは、やりたいプレー。イメージしていた」。寄せてきた相手DFをはね返し、前へ。GKの動きを見極め、左足で2試合連続となるゴールを決めた。

 「1点を取ったら凄く楽になるし、チャンスがあったら逃さずに決めようと思っていた。シュートは余裕を持って打てた」

 国際Aマッチ出場3試合目となった9月のコスタリカ戦で代表初ゴール。世代交代の旗頭として存在感を見せたが「まだ自分は何も成し遂げていない」と満足感はなかった。W杯に出場したFW大迫と初めて縦関係でコンビを組み、放ったシュートは両チーム最多の3本。2戦連発という結果は誰より自分自身が求めていたものだった。

 まだC大阪でプロになって1年目だった13年の夏。当時、マンチェスターUに所属していたクラブOBの香川真司がオフ期間を利用してC大阪の練習場にやってきた。欧州でのプレーを目標にしていた18歳にとって、尊敬のまなざしで見続けてきた先輩。海外でのプレー、生活…。6歳も上の香川を質問攻めにした。

 その年の7月26日、マンチェスターUとの親善試合の際に交換したユニホームは、今でも大事に保管してある。あれから5年。23歳269日での代表戦2試合連続ゴールは、香川の25歳81日を抜いた。「真司くんが残してきた実績に比べたら、僕なんかまだまだ。でも、それは考えていない。プレースタイルも違うし、新しいチーム、新しい監督の下で代表がスタートを切っている中で、自分ができる100%をやることしか考えていない」

 この一戦は、かつてU―17W杯でともに戦い、急性白血病からの復帰を目指して練習を再開した早川史哉(24=J2新潟)がスタンドで観戦していた。その友が見守る前でゴールを決め、自ら「目標」と公言する来年1月のアジア杯でのメンバー入りに向けても大きく前進した。リオ五輪世代のプライドを持って戦った南野が、新生日本代表のエースとなるべく強烈なインパクトを残した。

 ◆南野 拓実(みなみの・たくみ)1995年(平7)1月16日生まれ、大阪府泉佐野市出身の23歳。C大阪U―18時代の12年にトップチームデビューを飾り、巧みな足元の技術と創造性あふれるプレーを披露。15年1月にオーストリア1部ザルツブルクに移籍した。15年10月13日のイラン戦でA代表デビュー。18年9月11日のコスタリカ戦で代表初得点を記録した。国際Aマッチ通算4試合2得点。1メートル74、68キロ。

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