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冨安「高さ」使える!完封で“合格点”麻也に続く大型DF誕生

[ 2018年10月13日 05:30 ]

国際親善試合   日本3―0パナマ ( 2018年10月12日    デンカS )

<日本・パナマ>前半、競り合う冨安(右)(撮影・西尾 大助)
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 DF冨安健洋(19)がセンターバックとしては93年のJリーグ創設以来初、戦後でも71年の古田篤良以来2人目となる10代デビューを、完封で飾った。20年東京五輪世代では、先月11日のコスタリカ戦で先発した堂安律(20)に続き2人目のA代表デビューで、攻守にわたり合格点の活躍。22年W杯カタール大会に向けても大きな可能性を示した。 試合結果  日本代表メンバー  日程&結果

 堂々たる10代デビューだった。槙野とコンビを組んで先発すると、安定した守備を披露し、攻撃でも起点となるパスを何度も出した。初招集された先月のコスタリカ戦でのデビューはならなかったが、今合宿も東京五輪世代では堂安とともに連続招集。試合前に先発を言い渡されると、不安からか「ぼーっとする初めての感覚」に陥ったというが、開始のホイッスルと同時にスイッチが入り「うまくゲームに入れた」と最後まで集中力を研ぎ澄ませ、目標だった完封勝利に貢献した。

 10代でのデビューは14人目。センターバックとしては93年のJリーグ創設以降では初、戦後でも2人目という快挙だ。だが「僕は誕生日が来ていないだけで(20歳の)堂安も同い年」と言い切った。同年代の代表格はW杯を制覇したフランス代表FWエムバペ。冨安の基準では、19歳という“若手”の意識はなかった。

 J2福岡ユース出身。1メートル88の恵まれた体格を生かしたプレーで頭角を現し、16年には17歳でJ1デビュー。福岡時代はボランチでもプレーし、利き足は「両足」というほど足元の技術には定評がある。今年1月には日本のEC(電子商取引)サイトを運営するDMMグループが経営権を取得したベルギー1部シントトロイデンに移籍。2シーズン目の今季は不動のセンターバックとして活躍している。

 1メートル89の吉田に続く、待望の大型センターバックの誕生。その吉田とは食事会場で同テーブルになり、吉田中心の散歩隊にも積極的に参加し「筋トレはしろ」とのアドバイスも受けた。この活躍で槙野、昌子、三浦らのCB争いが激化するのは必至。日本代表は過去、世界で何度も高さに屈してきただけに、吉田とのツインタワー結成にも期待がかかる。「まだ1試合やっただけ。これでどうこうというわけではないと思う」。2年後の東京五輪へ、4年後のW杯カタール大会へ、冨安が大きな第一歩を刻んだ。

 ◆冨安 健洋(とみやす・たけひろ)1998年(平10)11月5日生まれ、福岡県出身の19歳。福岡U―18時代の15年にトップチームデビューし、翌16年には高校3年ながらプロ契約を締結。高さとうまさを持ち合わせるDFとしてレギュラーに定着。ボランチもできる。18年1月にベルギー1部シントトロイデンに移籍。東京五輪世代のA代表デビューはMF堂安に次いで2人目。国際Aマッチ通算1試合0得点。1メートル88、78キロ。

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2018年10月13日のニュース