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札幌 地震後初本拠で無念の連敗…指揮官「踏ん張りどころ」

[ 2018年9月24日 05:30 ]

明治安田生命J1第27節   札幌0―2鹿島 ( 2018年9月23日    札幌ド )

<札幌・鹿島>鹿島に敗れ肩を落とす札幌イレブン(撮影・高橋茂夫)
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 道民へ勝利を届けられなかった。札幌は23日、本拠地・札幌ドームで鹿島と対戦。前半24分に鹿島のMF遠藤康(30)に決められ、後半3分はPKで失点して0―2で敗れた。6日の北海道胆振東部地震後初のホーム戦だったが、前節15日の川崎F戦の大敗(0―7)から立て直せず、力負けで2連敗。勝ち点41のまま、順位を7位に下げてしまった。

 勝利が遠い。震災後初のホーム戦で詰めかけた2万1074人のサポーター、そして道民へまた白星を届けられなかった。3連勝だったチームは被災した後の試合で2連敗。ペトロヴィッチ監督は悔しさをかみ殺すように言葉を紡いだ。

 「簡単じゃないが、ここはチームにとって踏ん張りどころ。近いうちに必ず皆さんの期待に応えたい」。6日に起きた大地震。停電などで2日間練習ができず、精神的にも肉体的にも厳しい状態で挑んだ前節15日の川崎F戦は、クラブワーストタイの7失点で敗れた。そんな屈辱を糧に迎えた震災後初のホーム戦だった。

 「川崎F戦でゴール裏にあいさつに行った時、サポーターが泣きながら鼓舞してくれた。あのようなことはさせてはいけないと選手一人一人が思った」。DF石川はそう言った。「今日、来たかったけど来られなかった人がいたかもしれない。勝利を届けられずに残念」。より強い覚悟で臨んだ一戦だったからこそ敗戦に唇をかんだ。

 前半24分に鹿島のMF遠藤に、後半3分にDF石川がPKを与えFW鈴木に決められた。試合巧者ぶりを発揮され、ペースを乱されての敗戦。FW都倉は「川崎Fには力負け。今日は試合運び、経験値で及ばなかった」と言った。鹿島相手に17年ぶり勝利はならず、ACL出場圏内の3位浮上も逃した。

 これで5位から7位へ後退。それでも、サポーターの熱い声援はやまない。立ち止まってなどいられない。被災者の思いを胸に、札幌は戦い続ける。

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2018年9月24日のニュース