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A代表初選出!19歳冨安 世代交代へアピール意欲「先輩方を超える」

[ 2018年9月1日 10:00 ]

冨安健洋 独占インタビュー(1)

シントトロイデンで充実した日々を過ごすDF冨安(写真提供STVV)
Photo By 提供写真

 【独占インタビュー1】22年W杯カタール大会を目指す日本代表(7日チリ戦、11日コスタリカ戦)に初選出されたベルギー1部シントトロイデンのDF冨安健洋(19)がスポニチ本紙の独占インタビューに応じ、世代交代への意気込みなどを語り尽くした。次世代を担う大型DFとして注目を集める今メンバー最年少の19歳は、20年東京五輪、W杯へ向けて森保一兼任監督(50)へのアピールを狙う。

 ――日本代表に初選出され、祝福メールは多かった?

 「思っていたより、めっちゃ連絡が来ました。ちゃんと数えてないですけど、友達とか全部合わせると20通以上は来たと思います。それが一番の衝撃というか。こんなに反響があるのかと思いました」

 ――森保監督の指導を受けるのはアンダー代表も含めて初めてになる。

 「森保監督と会うのは初めてなんですけど、(今年6月の)トゥーロン国際大会に行かせてもらいました。その時は横内さんが代行監督でしたが、森保監督のサッカーを全く知らないわけではないので。森保監督と横内さんで、そんなに大きくは変わらないとは思いますが、違ったところが出てくる可能性もなくはない。しっかり練習から指導に耳を傾けながらできるだけ早く理解してやりたいです」

 ――森保監督のサッカーを現段階でどう理解しているか。

 「やっぱり後ろからしっかりつないでビルドアップして崩していく。そういった印象は持っている。ボールを回す時にボランチが一枚落ちて4枚になる。そういう形はトゥーロンの時もやりましたし。そこは特に違和感はなかったです。でも、やはり僕はDFなので。もちろんビルドアップのところは求められる部分ではありますけど、まずは無失点に抑えるのがDFの仕事だと思っている。そこの無失点に抑えるのは忘れずにビルドアップなどにも関わって行ければと考えています」

 ――「A代表に入れるパフォーマンス」と森保監督も言っていたが、どんな部分をピッチで出していきたいか。

 「DFとしての仕事は無失点に抑えること。今季シントトロイデンで開幕から試合に出させてもらっている。その中でJリーグでやっているよりも相手と1対1になる場面が多いので。そこの1対1の対応というのはJリーグでやっていた時よりも回数も重ねてきましたし、経験もあると思っている。もちろん日本の良さである組織で守るところは忘れずにやりたいですけど、1対1で負けないという根本的なところを表現していければと思っています」

――同じ東京五輪世代で海外組の伊藤、堂安も初招集。アジア大会に出場しているU―21日本代表は決勝まで進んでいる。

 「やっぱり、かなり刺激になっています。今回こういう形でA代表に呼んでもらいましたけど、本当に同世代にも負けないようにしないといけない。今回(代表に)入ったからといって、別にそんなに違いはないというか。誰にでもチャンスはもちろんあるので。お互い、いい刺激を受けて切磋琢磨し合って。みんなライバルなので負けないように頑張りたい」

――堂安、伊藤とは連絡などは取っているか。

 「昨季、僕が1月に来てからは堂安の方から何度か連絡くれて。やっぱり堂安の方が先に半年早く来て、“どんな感じ?”という風に連絡をくれますね。伊藤選手は会ったことがないです。初めてです」

――10代の選手が新監督初陣でデビューとなれば、08年1月の第2次岡田体制で抜てきされたDF内田(鹿島)以来となる。

 「でも、堂安がもし誕生日が遅かったら10代だったので(笑い)。ただ僕の誕生日がちょっと遅かっただけで10代なので。年齢を意識することなく、練習からアピールして、試合に絡んでいきたい」

 ――代表の世代交代、若返りという言葉もある。その自覚や意識はどうか。

「そうですね。でも、もし年齢が30歳を超えていても(プレーが)良ければ試合にでるし、逆に若くても良ければ試合に出る。そこは僕たちが先輩方を超えていかないといけないので。今回こうやってチャンスをもらったので、積極的に練習からガンガン、アピールしたいです」

 ――今年3月のベルギー遠征には現地で試合を観戦した。W杯を戦った日本代表をどう見ていたか。

 「実際、日本代表戦を見ていたときは分析とかではなく、日本国民として応援する立場として見ていました。(守備陣の印象は)もちろん守備もできますし、その中でビルドアップにも関わっていけていた。そういった先輩方を超えていかないといけないと思います」

 ――次世代を担う大型DFとして期待の声も多い。そうなるために必要なことは。

 「僕は前々からずっとビルドアップを課題として持っている。そこを改善しないといけないですし。シントトロイデンのマーク・ブレイス監督も縦パス、ビルドアップを求められている。練習からパス&コントロールをしたり、フットボールをする監督なので。そういった意味では練習からプラスになっていると思います。継続してやっていかないといけないと思いますけど。まだやっぱりチームメートからも守備(だけ)の選手と言う風に思われている。それでいいと言えばいいですけど…。僕はDFだから無失点で抑えることを前提で試合に入っていますけど、今の時代、それだけではやっぱり上にはいけない。そこのビルドアップは改善していかないといけない部分と思っています」

 ――中学時代、バルセロナスクール福岡校でのスペイン遠征が世界を意識したきっかけだった。

 「それもありますが、実際に本当に意識したのは、(15年11月に)U―18日本代表でU―18イングランド代表と試合した時にボコボコにやられて…(●1―5)。あまりにも違いを感じさせられた。それが一番大きいです。シンプルにサッカーのスピード感が違いました。普通に走るスピードも違ったと思うんですけど、判断、パススピードが速くて。そのスピード感についていけなかったという感覚があります」

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