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なでしこ金!菅沢Vヘッドで中国撃破 W杯&東京五輪へ弾み

[ 2018年9月1日 05:30 ]

アジア大会 女子サッカー決勝   日本1―0中国 ( 2018年8月31日    パレンバン )

<アジア大会女子サッカー決勝>優勝し、金メダルを手に笑顔をみせるなでしこイレブン(撮影・木村 揚輔)
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 なでしこジャパンは決勝で中国を1―0で下し、2大会ぶりの金メダルを獲得した。後半45分に途中出場のFW菅沢優衣香(27=浦和)がヘディングで決勝点。16年4月の高倉麻子監督(50)就任以来、4月のアジア杯に続いて、2度目のアジア制覇となった。19年W杯フランス大会、20年東京五輪に向けて大きな弾みをつけた。

 雨で濡れたピッチの上に、満開の笑顔の花が咲いた。決めたのは途中出場のFW菅沢だ。土壇場の後半45分、カウンター。MF中島が右クロスを入れると、飛び込んだのは背番号9。「必ずチャンスが来ると思っていた。あそこしかなかったので、ニアに飛び込んだ」とダイビングヘッドでネットを揺らすと、両手を真横に広げてベンチに走った。ベンチから駆け寄ったイレブンの下敷きになって、菅沢は破顔した。

 決勝は序盤から守勢に回った。身長1メートル65以下が2人の中国に対し、日本はフィールドプレーヤー10人全員が1メートル65以下。4月のアジア杯の準決勝で3―1と快勝した中国に何度も球際で競り負け、寄せの早さにも苦しめられた。後半31分の決定的なシュートはGK山下が手1本ではじき、守り抜いた。高倉監督は「少ないチャンスを勝負強く勝ち取ったのは、選手の勝ちたい気持ち以外の何物でもない」とイレブンを称えた。

 19年W杯フランス大会へ、そして20年東京五輪へ。アジア大会後、なでしこジャパンはチームづくりの最終段階に突入する。高倉監督は、U―20W杯で優勝したヤングなでしこから「何人か連れていくつもり」と“昇格”を示唆している。今大会は主力のMF阪口夢をケガで欠き、クラブ事情で海外組も招集できなかった。「内容を見ると攻守ともに世界一を獲るというには課題が多い。ただ、勝って終われたことは素晴らしい」と指揮官。粒ぞろいのU―20世代との融合でベストメンバーが組めれば、再びの世界制覇も視界に入ってくる。

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