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久保 再出発アシスト!横浜移籍後初出場 いきなり魅せた

[ 2018年8月23日 05:30 ]

天皇杯4回戦   横浜2―3仙台 ( 2018年8月22日    ニッパツ )

天皇杯前半、華麗なヒールパスで攻撃を演出する横浜・久保=左(撮影・村上 大輔)
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 天皇杯の3回戦1試合と4回戦6試合が22日に各地で行われ、仙台と対戦した横浜は、FC東京から期限付き移籍中のFW久保建英(17)が新天地でのデビュー戦でアシストを記録した。3―4―2―1の左シャドーでフル出場。試合は2―3で敗れたが、キッカーも務め、実力を示した。

 新天地でもクオリティーの高さを遺憾なく発揮した。0―1の前半40分だ。久保のCKのこぼれ球をペナルティーエリア手前で拾ったFW仲川が右へ展開。再びボールを受けた久保は「2人くらいフリーの選手がいたので、そこに当たれば良いなと思った」と左足ワンタッチでふわりとしたボールを入れた。DF畠中が右足で合わせてゴール。このアシスト以外にも、全14本のCKなどセットプレーのキッカーも務め、左足で高精度のキックを供給し続けた。

 6月にはU―19日本代表に選出され、ロシアW杯に臨むA代表のトレーニングパートナーとしてロシア入りした。現地では1次リーグ2試合を生観戦。「あそこに立つために努力を続けたい」と大きな刺激を受け帰国した。しかし、バルセロナ下部育ちの期待の星も、FC東京では今季J1リーグで4試合の途中出場にとどまった。成長のために環境を変え、新たなチャレンジをしたいという欲が湧いてくるのはサッカー選手として当然のことだった。

 何度もパスを要求するしぐさを見せるなど、積極的に攻撃に関わった。DF栗原が「冷静に考えたらまだ17歳なんだなという感じ。堂々としている。身長は勝っているけど、基礎技術は俺が90歳になっても勝てない」と話したように、高い技術と強心臓は新しいチームメートも認めるところ。「プレッシャーがないとサッカー選手として危機感を持ってやれない。それをマイナスにするかプラスにするかは自分次第」。FC東京時代も含め天皇杯は初出場だったが、気負いはなかった。

 移籍後初先発で得点に絡み、ポステコグルー監督は「チャンスをつかむに値するプレーをしていた」と継続的な起用を示唆。「負けてしまったが、気持ちを切り替えて次に臨みたい」と久保。和製メッシの新たな挑戦が始まった。

 ≪敵も技術に脱帽≫敵チームも久保に脱帽した。仙台の渡辺監督は「(FC東京時代に)ルヴァン杯で戦っているし、能力の高さは分かっている。嫌なところでボールを受けた後のアイデアがあり、味方と良い距離感で持たれると怖い」と改めてポテンシャルを認めた。ゲーム中に何度もマッチアップしたMF梁勇基は「捕まえにくいポジションを取る。自分が17歳の時と比べると全然違う」と称えた。

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