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松本 松田直樹さんに捧ぐ逆転勝利 U21森保J選出の前田が同点ゴール

[ 2018年8月4日 22:07 ]

明治安田生命J2第27節   松本3―2千葉 ( 2018年8月4日    フクアリ )

 J2松本がアウェーで千葉から3―2の逆転勝利を収め、首位をキープした。ジャカルタ・アジア大会に臨むU―21日本代表に選出されたばかりのFW前田大然(20)が同点ゴールを挙げ、アジア舞台の戦いを前に自ら祝砲を上げた。

 一瞬の隙を見逃さなかった。0―1の前半45分、50メートル5秒8の快足を飛ばして相手DFの近藤に猛チャージ。ミスを誘ってボールを奪うと、ドリブルでペナルティーエリア内へ持ち込み、左足でゴール左を射抜いた。ハーフコートに攻め込まれ続けた流れを強引に変える活躍を見せ、チームは後半16分までに一挙3得点。6試合ぶりに今季6点目をマークした20歳は「最近点を取れていなかったので、結果を残して代表に行きたかった。その思いがゴールになった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。アジア大会にはJリーグ勢のFWとして唯一の招集となった。「優勝したい。FWなのでゴールを取れれば勝てる」と自信をのぞかせた。

 若き韋駄天のゴールに、08年北京五輪を率いた松本の反町康治監督(54)も「よく決めた。代表に選ばれて自信が生まれている」と目を細める。「攻撃、守備の力はあるが、止める、蹴る(の技術)は課題。練習から口酸っぱくやらせて、伸びてほしい1人。伸びしろがあるので期待している」と続けた。

 この日はJFL時代の11年に所属した元日本代表DFの故・松田直樹さん(享年34)の命日でもある。試合後は松田さんが付けた背番号3と名前の刻まれたシャツをチーム全員で着て、場内を歩いた。97年生まれの前田は「代表の時を知らない」としながらも「あの人が松本に来たから、松本山雅も知られた」と尊敬を込め「それを受け継ぐ、じゃないけど、J1に昇格して(松本の)名前をもっと知ってもらいたい」と自覚を込めた。

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2018年8月4日のニュース