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イニエスタ、躍動初スタメン!初勝利に「特別な日になった」

[ 2018年7月29日 05:30 ]

明治安田生命J1第18節   神戸1―0柏 ( 2018年7月28日    ノエスタ )

移籍後初スタメンで存在感を放ったイニエスタ(撮影・大森 寛明)
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 明治安田生命J1第18節は5試合が行われ、スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(34)が移籍後初先発した神戸は、ホームで柏を1―0で下した。ゴールこそなかったが、多彩なパスでゲームをコントロールし、勝利に貢献。鳥栖に加入した元スペイン代表FWフェルナンド・トーレス(34)も初先発したが、こちらも初得点はならず、0―0で引き分けた。

 身も心も、えんじ色に染まっていた。後半21分に生まれた待望の先取点。アシストした郷家の呼び掛けで始まった「ゆりかごパフォーマンス」に、イニエスタも最高の笑顔で“参戦”した。前日、渡部に第2子が誕生。何年も同じチームでプレーしているかのように、スペイン代表はその光景になじんでいた。

 「初勝利がとにかくうれしい。今日は特別な日になったよ」

 個人より、チームの1勝を喜ぶ姿勢が背番号8の真骨頂だ。来日初先発。得点に絡まなくても、繰り出す魔法は相手を幻惑し、味方を勇気づけた。いきなりどよめかせたのは前半5分だ。後方からの高いボールに右足を上げ、勢いを殺して足元に吸い付くようなトラップ。さらに9分に大胆なサイドチェンジで場内を沸かせ、22分にウェリントンとのワンツーで脅威を与えた。前半終了間際には、自陣深くから前線に抜け出した郷家に超ロングフィード。オフサイドになったものの、ワンタッチで50メートル以上先を走るターゲットに合わせる技術は世界最高峰と呼んでいい。

 「うちは両ウイングに足の速い選手がいるので、彼らを生かしたり、常に最善のプレーを選択するようにしている」。濃密な82分間を振り返る顔が誇らしい。来日5日目でピッチに立った湘南戦(22日)から中5日。練習で選手の特徴をすぐに把握するクレバーさを見せる一方で、チームメートの経歴をネットで調べるマメさも併せ持つ。前日27日には、負傷で戦線離脱中のポドルスキが再来日。スタンドから未来の“相棒”の一挙手一投足を見守った。

 「みんなと一緒に練習して、自分はポジティブな感触しか持っていない。さらに適応していけば、もっとチームは良くなるだろう」

 次戦(8月1日)はC大阪戦だが、一時帰国し家族と8月初旬に再来日する予定で欠場が濃厚。家族が加われば、魔法もパワーアップするはずだ。

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2018年7月29日のニュース