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フランス20年ぶり復権!デシャン監督史上2人目 主将とW制覇

[ 2018年7月16日 05:30 ]

ロシアW杯・決勝   フランス4―2クロアチア ( 2018年7月15日    モスクワ・ルジニキ競技場 )

後半、4点目を決めるエムバぺ(AP)
Photo By AP

 ワールドカップ(W杯)ロシア大会の決勝がモスクワのルジニキ競技場で15日に行われ、FIFAランク7位のフランスが4―2で同20位のクロアチアを下し、自国開催だった98年大会以来20年ぶり2度目の優勝を果たした。初の決勝進出を果たしたクロアチアは優勝を逃したが、過去最高となる準優勝。次回大会は22年11〜12月に中東のカタールで初開催される。

 モスクワのピッチに青い歓喜の輪が広がった。デシャン監督は教え子達と抱擁。「美しい歴史の一ページを刻みたい」と話していた49歳指揮官の大願が成就した。

 就任から6年。OB監督が世代交代させ、育ててきた若いチームが躍動した。開幕時の平均年齢25・57歳は今大会下から2番目。その象徴が前回優勝した98年の12月に生まれた19歳のエムバペだ。3―1で迎えた後半20分。豪快に右足を振り抜いた。優勝を決定づけるミドル弾を叩き込んだ。

 10代の決勝戦出場は58年大会ブラジル代表ペレ、82年大会イタリア代表DFベルゴミに続く史上3人目で「決勝を楽しみたい」と話していた10番は笑顔で国歌を口ずさんだ。4得点は今大会チーム最多タイ。決勝トーナメント1回戦アルゼンチン戦では58年大会ペレ以来の10代選手の1試合2得点を記録した。10代の決勝での得点もペレ以来60年ぶりの快挙となった。

 W杯で初導入され威力を発揮してきたビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が決勝でも勝負の行方を左右した。1―1と同点とされた直後の前半34分のフランスCK。同点弾を決められた相手FWペリシッチの手にボールが当たった。主審は一度流したがピッチ脇のモニターで確認してPK判定。グリーズマンが今大会4点目を決めて勝ち越した。

 後半14分には快足を飛ばしたエムバペの突破からグリーズマンがつなぎ、最後はポグバが今大会初得点。若きスター軍団が大舞台で力を出し切った。

 指揮官は主将として初優勝に貢献した98年大会以来、20年ぶりの頂点。ザガロ(ブラジル)とベッケンバウアー(西ドイツ)に続く史上3人目となる選手と監督でのW杯制覇で、主将を務めた選手に限ればベッケンバウアーに次ぐ2人目の快挙。20年まで契約を結ぶデシャン監督の下、伸び盛りのチームは新たな黄金期を迎える。

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2018年7月16日のニュース