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エムバペ、19歳エース新伝説 メッシ&Cロナ“後継”証明だ

[ 2018年7月15日 05:30 ]

ロシアW杯・決勝   フランス―クロアチア ( 2018年7月15日    モスクワ・ルジニキ )

フランスの19歳エース・エムバペが優勝を決めるゴールで新伝説をつくる
Photo By 共同

 W杯通算900試合目となる決勝は、15日(日本時間16日午前0時)にモスクワのルジニキ競技場で行われる。自国開催の98年大会以来2度目の優勝を狙うフランスと、初の頂点を目指すクロアチアとの頂上決戦で、注目は10番対決だ。フランスの若きエース、FWキリアン・エムバペ(19=パリ・サンジェルマン)とクロアチアのベテラン主将、MFルカ・モドリッチ(32=レアル・マドリード)はそれぞれチーム最多得点。エースの出来が勝負の行方を左右しそうだ。

 98年大会フランス大会の初優勝から20年。同年12月に生まれた19歳のエムバペが、フランスを2度目の頂点に導いて新10番伝説を刻む。協会のインタビューで「決勝が待ち遠しい。W杯は特別で僕の人生で最大の試合。一生に1度というチャンスだから、何よりも楽しみたいね」と笑顔で意気込みを語った。

 憧れのレジェンドと同じ舞台に立つ。20年前の背番号10は当時26歳のMFジダン。決勝でブラジルを相手にCKから頭で2ゴールを奪い、初Vの立役者となった。この時はまだ生まれていなかったエムバペが大先輩が背負った10番を今年3月に「つけたい」と志願して継承した。理由はジダンがアイドルだから。「子供の頃からプレーだけでなくジダンの全てをまねようとした。(頭頂が薄い)髪形も同じにしようとした。当時はよく分かっていなくてね(笑い)」。

 初出場のW杯で既に世界に衝撃を与えた。1次リーグのペルー戦で19歳183日で初得点を決めフランスのW杯最年少得点を記録。決勝トーナメント1回戦アルゼンチン戦では、レジェンドのマラドーナ氏が見守る中、快足ドリブルで4人抜きを披露。さらに不発のメッシを横目に2得点。10代選手の1試合2得点は、58年大会のブラジル代表ペレ以来、60年ぶりの快挙だった。

 10代で決勝戦に出場すれば、58年大会のペレ、82年大会のイタリア代表DFベルゴミ以来3人目。得点すれば2ゴールしたペレ以来60年ぶり2人目となる。「決勝のピッチに立つのが本当に楽しみ。走って攻撃して守って、全てを出し尽くしたい」。過去10年間、バロンドール(世界最優秀選手賞)を独占してきたメッシ、C・ロナウド(ポルトガル)の後継者最右翼。W杯制覇が新スター伝説の幕開けとなる。

 【過去対戦3勝2分け無敗】決勝カードの過去対戦成績はフランスの3勝2分け無敗。3勝した試合には、全てデシャン監督が現役時代に出場。W杯の対戦は1回で、98年W杯準決勝でフランスがDFテュラムの2得点で2―1と逆転勝ちした。

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2018年7月15日のニュース