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トルシエ氏 経験不足露呈した日本 必要な「試合をコントロールする力」

W杯決勝トーナメント1回戦   日本2―3ベルギー ( 2018年7月2日    ロストフナドヌー )

<ベルギー・日本>後半アディショナルタイム、シャドリに決勝ゴールを決められるGK川島ら(撮影・西海健太郎)
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 02年W杯日韓大会で日本代表を指揮し、日本を初の決勝トーナメントへ導いたフィリップ・トルシエ氏(63)が、日本代表のベルギー戦を分析した。

 日本のW杯が終わった。西野監督に与えた、チームを率いる時間が少なかったことから監督に期待される全ての要素を満たしたチームをつくることはできなかった。その中でよく戦った。

 サッカーには2つの要素がある。一つはゴールを奪いにいくこと、もう一つはゲームをコントロールすることだ。日本は1つ目の要素にも問題点があったが、ベルギー戦では2番目の「試合をコントロールする」ということもあまりできなかった。日本は2―0でリードしたのに攻撃的なサッカーを続けた。もちろんコロンビアを破り、セネガルと引き分け、ベルギーを相手にこのような戦いをすることは素晴らしい。敬意を表さなければいけないし、エキサイティングなW杯の歴史に刻まれるべき素晴らしい試合だった。

 ただ、敗戦の兆候はポーランド戦で出ていた。日本が必要な結果を得るための、試合のコントロールができなかった。日本は1次リーグ突破のために勝ち点1で良かったが、そうするための試合運びができなかった。

 2―0でリードしながら負けるのは、ミス以外にはない。日本は経験不足を露呈した。2―2で90分間を終わらせ、延長に持ち込むべきだった。時間稼ぎをすればいいので、最後のCKでは全員を前にあげてはいけなかった。

 リードした状況でゲームをコントロールすることができなかったのは、西野監督に時間が十分になかったから。選手との関係を築き、士気を高める時間しかなかったからだ。

 大会前、期待感は低かった。西野監督はまずは選手との関係を築き、チームの士気を高めようとした。だから選手が試合をコントロールできるようにするために、テクニカルでシステム的なことに取り組む時間がなかった。チームは成熟度が足らなかった。2―0でリードしていれば80%勝利できる可能性があるのに、大きな勝利のチャンスを逃してしまった。日本代表が未来に向けて考えなければならないのはこの点だ。

 日本はよく戦った。誇りに思っていい。西野監督の就任は正解で、チームは素晴らしいサッカーをした。このW杯は日本にとって成功だった。世界の中でもベストチームの一つだった。W杯への準備段階で監督が交代するアクシデントを乗り越えて、準々決勝の手前まで進出したのは見事というほかない。(02年W杯日韓大会日本代表監督)

 ◆フィリップ・トルシエ 1955年3月21日生まれ、フランス・パリ出身の63歳。現役時代はフランスのクラブでプレーし、28歳の若さで指導者に転身。98年W杯で南アフリカ代表を率いて2分け1敗。同年9月に日本代表監督に就任し00年のアジア杯制覇。02年W杯では日本を初の決勝トーナメントに導き、大会後に退任した。その後、フランス1部マルセイユやモロッコ代表監督、JFLのFC琉球(現J3)の総監督などを務めた。

[ 2018年7月4日 10:50 ]

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