トルシエ氏 ポーランド戦“ラスト10分”は「日本が成熟した証」

[ 2018年6月30日 11:00 ]

W杯1次リーグH組   日本0―1ポーランド ( 2018年6月28日    ボルゴグラード )

ポーランド戦、トルシエ氏は酒井高(中央)らのスタメン起用でチームに活力が出たと話す(撮影・西海健太郎)
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 02年W杯日韓大会で日本を率いたフィリップ・トルシエ氏(63)が日本代表の1次リーグの戦いぶりを総括。ポーランド戦終盤で見せた西野監督の采配を擁護した。

 1次リーグ最終戦でポーランドに敗れたものの、日本は決勝トーナメントに進出した。勝ち点4を取ったことは十分で、西野監督と選手におめでとうと言いたい。

 第2戦からスタメンを6人代えたことは驚かされた。酒井高を先発させたので、日本は守備的に戦うのだろうと思ったが、今までと同じやり方にこだわっていた。ボールに対してプレスをかけ、ゴールに向かっていった。このサッカーをするなら選手はフレッシュでなければならない。西野監督の賢明な判断がチームに活力を与えた。

 大会前に監督が交代したことで、私自身を含めた誰もが、コロンビア、セネガル、ポーランドの才能豊かなチームと同組の1次リーグを突破するのは厳しいとみていた。しかし日本は突破を成し遂げた。大会を通して攻撃的な日本らしいサッカーで勝ち点を積み重ねたことは、称賛に値する。

 決勝トーナメントに進出したのだから、日本が他国から試合運びを非難されることはない。西野監督はリスクを回避し、結果を出したのだ。日本は質の高いサッカーをするので対戦国は慎重になるが、決勝トーナメントでも相手を苦しめることは間違いない。韓国が前回優勝のドイツに勝ったように、サッカーは何が起きるか分からない。

 日本はコロンビアとセネガルに対して、経験を生かしたサッカーをした。ポーランド戦で見せたように、第3戦は最後の10分間、うまい試合運びをした。いろいろと批判をする人もいるだろうが、私は日本が成熟したからこその策だと思っている。ポーランドの選手も2点目を取りに来なかったわけで、日本が批判されることはないだろう。(02年W杯日韓大会日本代表監督)

 ◆フィリップ・トルシエ 1955年3月21日生まれ、フランス・パリ出身の63歳。現役時代はフランスのクラブでプレーし、28歳の若さで指導者に転身。98年W杯で南アフリカ代表を率いて2分け1敗。同年9月に日本代表監督に就任し00年のアジア杯を制覇。02年W杯では日本を初の決勝トーナメントに導き、大会後に退任した。その後はフランス1部マルセイユやモロッコ代表の監督、JFL時代のFC琉球(現J3)の総監督などを務めた。

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