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【城彰二 視点】個人の頑張りが空回りした日本 最強布陣温存はプラス

[ 2018年6月29日 10:40 ]

W杯1次リーグH組   日本0―1ポーランド ( 2018年6月28日    ボルゴグラード )

前半、激しく競り合う酒井高(左)(撮影・西尾 大助)
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 引き分けでも決勝トーナメント進出が決まる日本はまずはしっかり守ろうと、守備はほぼメンバー変更せず、前線の選手を総入れ替えした。選手の疲労や控え選手のモチベーションも考慮したのだろう。だが、期待したフレッシュな選手たちによる攻撃は、あまりいい形をつくれず、シュートまで持っていける回数は少なかった。

 縦にボールを入れた時に周りのサポートが少なく、サイドから仕掛けようとした時は中に入る人数が少ない。酒井高が不慣れな右MFに入ったことなどもあり、選手同士の距離感やコンビネーションが合っていなかった。個人では頑張っているけれど、チームとしての連動性が少なく、もったいない印象だった。攻撃の起点となる柴崎も下がってボールを受ける場面が多く、前線との距離ができたことも攻撃のリズムがつくれなかった原因だ。

 後半、大迫、乾が入ったことで前線でタメがつくれるようになった。終盤は互いに攻めない珍しい展開になったが、日本は落ち着いてボールを回しきった。1、2戦目のメンバーが今の日本の最強布陣だと思うが、長い時間休ませることができたのはプラスだった。(元日本代表FW)

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2018年6月29日のニュース