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川島 汚名返上セーブで会心ドヤ顔「今日は自分が救う番」 

[ 2018年6月29日 05:30 ]

W杯1次リーグH組   日本0―1ポーランド ( 2018年6月28日    ボルゴグラード )

ファインセーブを見せた川島(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 会心のドヤ顔だ。「ここまでチームに迷惑を掛けてきたので、今日は自分が救う番だと思った」。前半32分のMFグロシツキのヘディングシュート。ボールはゴールラインを半分以上越えていたが、GK川島が体を伸ばして右手一本でかき出した。

 この一プレーで自信あふれる守護神が日本に戻ってきた。後半8分、FWレバンドフスキにパスが通りそうなカウンターのピンチも、果敢な飛び出しで防いだ。さらに同36分、DF槙野がスライディングで防いだクロスボールがゴールマウスを襲ったが、しっかりとはじき出す。味方を鼓舞し続ける姿に、ゲームキャプテンの責任感がにじみ出た。

 「批判される覚悟がなければこの場所にいない。前の試合より次の試合で何ができるかが大事」。第2戦セネガル戦では痛恨の判断ミスで失点。国内外から痛烈なバッシングを浴びるも気持ちを切り替えた。

 失意のW杯ブラジル大会から4年。決して順風ではなかった。15年6月にSリエージュを退団してステップアップを望んだが、納得のできるオファーは届かなかった。無所属の期間は半年間に及び、代表からも外れた。「自分を信じることも危うかった」。そんな時に支えてくれたのは家族だった。「妻は自分が決めたことに対しては、何も言ってこなかった。いつも“自分の信じた道を進めば良い”と。一緒に戦ってくれた」。15年末にダンディーU入団。代表復帰も果たした。

 後半14分、一瞬の隙を突かれて痛恨の先制点を与えた。それでも崩れない。W杯通算10試合目の出場は日本歴代最多タイ。安定感あふれるプレーで2失点目は許さなかった。「全員の気持ちが結果につながった」と胸を張った熱い男は「今まで成し遂げていないことをやりたい」と新たな歴史を刻むことを誓った。

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2018年6月29日のニュース