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ドイツ散る…前回王者が最下位敗退 韓国の2発に沈む

[ 2018年6月28日 05:30 ]

W杯1次リーグF組   ドイツ0―2韓国 ( 2018年6月27日    カザン )

韓国に敗れ肩を落とすMFクロース(AP)
Photo By AP

 王者ドイツが壮絶に散った。9分と表示された後半アディショナルタイム。最後は守護神のGKノイアーも攻撃に加わったが、守備に人数をかけた韓国を崩せない。逆にカウンター攻撃を食らい、同48、51分と立て続けに2失点の悪夢。現行の大会方式では初の1次リーグ敗退。決勝トーナメント進出は16大会連続で途絶えた。歴史的な敗北となった。

 優勝候補の筆頭が初戦から歯車がかみ合わなかった。メキシコの速攻に屈し0―1で敗れた。攻撃のタクトを振るMFエジルは相手の激しいプレスに苦しみ母国メディアから激しい批判にさらされた。第2戦は先発漏れ。レーウ監督はそれでも運命の第3戦でエジルを抜てき。だが本来の輝きは放てなかった。

 スウェーデンとの第2戦も、後半アディショナルタイムにようやく決勝点を奪う薄氷を踏む勝利。W杯史上最遅となる“後半50分”に決勝点を決めたクロースは言った。「僕らが敗退したら批判していた人たちが喜ぶのは知っていたけど、そう簡単にはさせないよ」。だがさすがのゲルマン魂も2度は奇跡を起こせなかった。

 世代交代の難しさからか、前回王者が苦しむW杯が続く。02年のフランス、10年のイタリア、14年のスペインに続きドイツまでもが1次リーグで姿を消した。ドイツ連盟のグリンデル会長は既にレーウ監督の22年までの続投方針を明言している。だがFIFAランク57位の韓国にも敗れ、F組最下位にまで落ちたロシアでの屈辱は前回ブラジル大会の優勝など数々の栄光もかすんでしまう。W杯優勝4度を誇る強国が過渡期を迎えた。

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2018年6月28日のニュース