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乾、豪快同点弾!“遅咲きのシンデレラボーイ”世界最高峰の舞台で躍動

[ 2018年6月25日 07:48 ]

W杯1次リーグH組   日本2―2セネガル ( 2018年6月24日    エカテリンブルク )

前半、同点ゴールを決めた乾(撮影・西尾 大助)
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 遅咲きのシンデレラボーイが、最高峰の舞台で大喝采を浴びた。前半34分、柴崎のロングパスが長友に通り、ボックス内左で長友からのマイナスのパスを受けたのが乾。DF2人の間、GKの手の先。わずかしかないシュートコースを読んで右足を豪快に振り抜き、右ネットに同点ゴールを突き刺した。

 30歳にして初めて挑むW杯。気持ちは高まっていた。「30になる年で初めてというのは遅いのかもしれないが、自分にとってはこれが一番、早かった」。右太腿痛の影響で出遅れていたものの、本番前の最終テストとなったパラグアイ戦で2得点。土壇場で定位置を奪い取った。

 コロンビア戦の後には、西野監督から大島とともに「5キロ増量せよ、5センチ身長伸ばせ」という“珍指令”を受けた。身長は両チーム最小の1メートル69。指令は冗談だが、セネガルとの体格差による影響はそれほど大きい。ゴールが決まるまで、シュートは自身の膝に当たってそれた長谷部のミドルシュートのみ。気おされた空気を、自らの一撃で変化させた。後半19分にもバー直撃のシュートを放った。

 11年夏の欧州移籍から数え切れない葛藤を乗り越えてきた。後半戦3試合の出場にとどまったフランクフルトでの欧州3季目を終えた帰国後には、かつて指導を仰いだC大阪の小菊昭雄コーチ(42)に「次は(欧州でプレーするのが)ラスト1年のつもりで頑張ってきます」と打ち明けたこともあった。それでも誰よりもサッカーが好きで、家族を日本に残してまで奮闘した。再びセネガルに勝ち越されても乾をはじめ攻撃陣はゴールを目指した。

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2018年6月25日のニュース