×

ザッケローニ氏 セネガルはとにかく強敵!しかし引き分け狙いはもう古い

[ 2018年6月24日 11:30 ]

W杯ロシア大会1次リーグH組   日本-セネガル ( 2018年6月24日    エカテリンブルク )

練習中、陽気なダンスを披露するセネガル代表(撮影・西尾 大助)
Photo By スポニチ

 14年W杯ブラジル大会で日本代表を指揮したアルベルト・ザッケローニ氏(65=現UAE代表監督)が、セネガル対策を語った。百戦錬磨の指揮官が語る勝ち点3への秘策とは――。

 日本は初戦のコロンビア、とくに3戦目のポーランドとの勝負に懸けるべきだ。実は日本の1次リーグの組み合わせが決まったとき、私はそう思っていた。

 セネガルはそれほど強い。良い選手が多く、よく走り、そしてフィジカルも強力。中でもナポリでプレーしているDFクリバリはとてもクレバーな選手だ。私が知る限り、世界最強センターバックの一人。日本のFW陣もそう簡単に仕事はさせてもらえないだろう。

 もう一人の注目選手が、プレミアリーグのウェストハムでプレーしているMFクヤテ。身長1メートル89と体は大きいが、身のこなしはしなやか。攻撃でも守備でも、大きな役割を担っている。この2選手は、まさにセネガルのキーマン。日本も十分に警戒すべきだろう。

 とにかくセネガルは侮れない相手。日本にとっては、1次リーグ突破へ引き分けでも良い結果と言えるが、引き分け狙いという戦い方は避けるべき。そういった戦い方はもう古い。コロンビア戦前にも言ったが、相手に関係なく、まずは日本らしいサッカーを心掛けるべきだ。私がRマドリード、またはバルセロナの監督だったら、決して守りを固めるような戦い方はしない。配管工は配管工、大工は大工。だから日本もプレーゾーンがいつもより10メートル前であろうが、後ろであろうが、まずは自分たちの特長を最大限に生かすことに集中すべきだろう。それはセネガルが相手だろうと変わらない。

 あと重要なのはマリーシア(ずる賢さ)。決して相手を欺くプレーではない。状況に応じて時間を稼いだりすることも、時には必要だ。日本サッカーが欠如しているまさに弱点で、W杯のような大きい大会では、なおさらそういったずる賢いプレーが必要となる。(14年W杯日本代表監督)

続きを表示

2018年6月24日のニュース