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西野監督“人事を尽くして神懸かり”大阪の「被災者の勇気に」

[ 2018年6月21日 08:47 ]

(左から)G大阪監督時代の西野朗氏、大阪府箕面市の韓国料理店「スントゥブ オッキー箕面本店」のオーナー、金友香さん、3月に亡くなった金さんの母・大森美智子さん(2014年撮影。金さん提供)
Photo By 提供写真

 西野朗監督(63)は「神社仏閣巡りが趣味」と公言している。G大阪監督時代に必勝祈願に訪れていた大阪府箕面市の勝尾寺では、就任2カ月でのW杯初戦で強豪コロンビアを撃破する“神懸かり采配”を称賛する声が上がった。

 「心を込めて祈られる姿を今でも覚えている」と話すのは当時、祈願に立ち会っていた僧侶の小嶋隆文(りゅうぶん)さん(37)。G大阪時代を「就任わずかで周囲からいろいろ言われてもやるべきことをやる。選手を信じて祈られたのでしょう」と振り返った。

 他国の監督のようにオーバーアクションで選手を鼓舞せず、派手に動かない中で白星をたぐり寄せた。小嶋さんはその采配を「“人事を尽くして天命を待つ”。私たちが参拝された方に説く、その教えをしっかりなさっていたように思う」と分析。「幸先のいいスタートでうれしく思う」と祝福した。

 18日朝に発生した大阪府北部地震で、寺のある箕面市は震度6弱、G大阪の本拠地スタジアムがある吹田市も震度5強を観測した。幸いにも寺は大きな被害は免れたが「地震を経験したこの地域に縁のある西野監督が勝利を収められたのは被災者の勇気になるのでは」と語った。

 ≪「大阪のお母さん」韓国料理店も喜び≫西野監督が15年前から訪れる大阪府箕面市の韓国料理店「スントゥブ オッキー箕面本店」のオーナー、金友香(キム・ウヒャン)さん(45)も大喜びだ。店はG大阪の監督時代は月に2〜3回、退団後も来阪時は必ず訪れるほどお気に入り。試合終了後、西野監督が「大阪のお母さん」と慕っていたという3月に亡くなった金さんの母親の名を添えて「天国で喜んでいます」という祝福メールを送ったという。決勝トーナメントに進出したときには「商品をレトルトにしたものを大量に現地に送らないといけないですね」と話した。

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2018年6月21日のニュース