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FW武藤嘉紀 持ち味の抜け出しからヘディング

[ 2018年6月12日 10:30 ]

侍 俺の武器

5月30日のガーナ戦、頭でゴールを狙う武藤
Photo By スポニチ

 マインツの残留を決めた一撃に、絶好調の武藤をひもとく答えがある。5月5日のドルトムント戦の前半13分、左サイドからのハイクロスにニアで反応。一瞬の駆け引きでDFの前に入り、高い打点のヘディングで合わせた。今季のブンデスリーガ日本人最多となる8点目。格上相手にも一瞬のアイデアと技術、瞬発力を駆使して、世界と伍(ご)して戦えることを証明した。

 ブンデスでの全20得点のうち頭で決めたのが6得点。J1で23得点中4得点からの微増だが、体格で劣る武藤がドイツの屈強なDFを相手にしてもネットを揺らし続けることに意味がある。14年9月のベネズエラ戦での代表デビュー弾は20メートルのドリブル独走から左足で決めた。だが、そのイメージは今や昔。確固たるセンターFWとしてマインツを2年連続で1部残留に導いた男は「違った自分になれた」と言った。武藤のヘディングは、必ず日本の武器になる。

 ◆武藤 嘉紀(むとう・よしのり)1992年(平4)7月15日生まれ、東京都世田谷区出身の25歳。4歳でサッカーを始め、05年にFC東京の下部組織入り。そのままプロ入りはせず、11年に慶大に進学。14年に慶大サッカー部を退部してプロ契約。15年には、ともにオファーを受けたチェルシーではなくマインツに移籍した。国際Aマッチ通算23試合2得点。1メートル79、72キロ。利き足は右。

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2018年6月12日のニュース